交通事故の入通院慰謝料はいくら?計算方法や相場・注意点を弁護士が徹底解説

「事故の怪我で通院しているが、慰謝料はいくらもらえるのだろうか」
「保険会社から提示された金額が、妥当なものなのか判断できない」
交通事故による怪我の治療は、身体的な痛みだけでなく、精神的にも大きな負担となります。入通院慰謝料の計算には「3つの基準」があり、どの基準を用いるかによって、受取額に数十万円以上の差が生じるケースも少なくありません。
この記事では、入通院慰謝料の基本的な仕組みから計算方法、ケース別の相場までを弁護士の視点で徹底解説します。適正な賠償金を受け取り、損をせずに解決するための知識として、ぜひ最後までお読みください。
慰謝料は基準で変わる:慰謝料の算定基準には、自賠責(最低限)・任意保険(保険会社提示)・弁護士(裁判基準・高額)の3つが存在する。
通院頻度が重要:通院日数が少ないと、軽微な怪我と判断され、慰謝料が減額される可能性がある。適切な通院頻度を守ることが大切。
相場を知ることが重要:むちうちや骨折など、怪我の程度に応じた適正相場を把握し、安易な妥協を防ぐことが大切。
弁護士基準が正当:被害者が本来受け取るべき金額は、過去の裁判例に基づく弁護士基準で計算された額。相手の保険会社から慰謝料を提示された場合は、弁護士基準で計算されているかどうかを確認することが重要。
示談前の確認が必須:一度示談書にサインすると撤回は困難なため、内訳や計算根拠を専門家に確認してもらうことが大切。
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交通事故の「入通院慰謝料」とは?基本情報を解説
交通事故の損害賠償には多くの専門用語が登場するため、混乱してしまう被害者も少なくありません。
まずは、入通院慰謝料が具体的にどのような性質のお金なのか、他の賠償金とどう異なるのかを正しく理解しましょう。
弁護士 佐々木一夫監修者コメント
入通院慰謝料は一見すると計算式が単純に見えますが、実際にはどの基準で算定されるのか、通院状況がどう評価されるのかによって、受け取れる金額が大きく変わります。
後悔しない解決を実現するためにも、示談に進む前に正しい知識を身につけることが重要です。
入通院慰謝料とは
入通院慰謝料(傷害慰謝料)とは、交通事故で怪我を負い、病院へ入院・通院しなければならなくなった精神的苦痛に対する賠償金です。怪我の治療のために入院や通院をした事実があれば、原則としてすべての被害者が請求できます。
事故の怪我は、仕事や家事への支障、通院に時間を奪われるストレスなど、生活に多大な影響を及ぼします。生活への影響による精神的なダメージを金銭的に評価し、償うために支払われるのが入通院慰謝料です。
治療費や休業損害といった実費の補償とは異なり、被害者の心の痛みに寄り添うための重要な権利といえます。
関連記事:交通事故の慰謝料とは?計算方法や慰謝料相場・注意点を弁護士が徹底解説
「入通院慰謝料」と「後遺障害慰謝料」の違い
交通事故の慰謝料にはいくつかの種類があり、発生するタイミングや要件が明確に異なります。
入通院慰謝料は治療期間中の苦痛に対する補償であるのに対し、後遺障害慰謝料は治療終了後に残った障害に対する補償です。
両者の違いを整理すると、以下のようになります。
| 項目 | 入通院慰謝料(傷害慰謝料) | 後遺障害慰謝料 |
|---|---|---|
| 対象 | 入院・通院を強いられた精神的苦痛 | 完治せず残存した障害による精神的苦痛 |
| 期間 | 事故発生から症状固定(治療終了)まで | 症状固定後から将来にわたる期間 |
| 要件 | 病院への通院実績があること | 後遺障害等級(1級〜14級)の認定を受けること |
| 金額決定 | 入通院の期間や日数で算定 | 認定された等級に応じて算定 |
治療を続けても完治せず、医師から症状固定と診断された場合は、入通院慰謝料の対象期間が終了します。その後は、後遺障害等級認定の申請を行い、等級が認定された場合は後遺障害慰謝料を請求できる仕組みです。



入通院慰謝料と後遺障害慰謝料は重複するものではなく、段階に応じてそれぞれ受け取れる権利があります。
通院日数と治療期間の関係性
入通院慰謝料の金額を決定する際、以下の要素が重要となります。
- 治療期間(いつからいつまで)
- 実通院日数(何回行ったか)
一般的に、治療期間が長く、かつ一定の頻度で通院しているほど、精神的苦痛が大きいとみなされ金額は高くなります。
逆に、治療期間が長くても実際に病院へ行った回数が極端に少ない場合、「治療の必要性が低かった」と判断されかねません。慰謝料が大幅に減額されたり、治療期間として認められなかったりするリスクが生じます。
適正な慰謝料を受け取るためには、自己判断で通院を中断せず、医師の指示に従って定期的な通院実績を作ることが不可欠です。
入通院慰謝料の金額が変わる「3つの基準」
交通事故の慰謝料計算には、立場の異なる3つの基準が存在し、それぞれ算出される金額が大きく異なります。
被害者が損をしないためには、これら3つの基準の違いを明確に把握しておくことが大切です。以下、それぞれ具体的に解説します。
自賠責基準|最低限の補償ライン
自賠責基準は、すべての自動車保有者に加入義務がある自賠責保険で定められた支払い基準です。
自賠責保険は、交通事故被害者に対する最低限の救済を目的としており、補償額は3つの基準の中で最も低く設定されています。
自賠責基準の特徴は、以下のとおりです。
- 被害者の最低限の補償確保
- 3つの基準の中で最も安価
- 傷害部分は治療費なども含めて120万円まで
あくまで最低限の救済を目的とした制度であるため、実際の精神的苦痛を十分に反映できないケースも少なくありません。
任意保険基準|各保険会社の独自ルール
任意保険基準は、各損害保険会社が独自に定めている内部的な支払い基準であり、一般には非公開とされています。
かつては各社共通の統一基準がありましたが、現在は撤廃され、それぞれの会社が独自の裁量で金額を算出しているのが現状です。
任意保険基準の主な特徴は、以下のとおりです。
- 自賠責基準よりは高いが、弁護士基準よりは低い
- 保険会社が示談交渉の冒頭で提示する金額
- 保険会社ごとの経営判断やコスト削減の方針が反映される
保険会社の担当者は「この金額が上限です」と説明することがありますが、あくまで保険会社内で定められたルールに過ぎません。



法的な拘束力はないため、提示額をそのまま鵜呑みにせず、交渉の余地があることを認識することが大切です。
弁護士基準(裁判基準)|過去の裁判例に基づく適正額
弁護士基準(裁判基準)は、過去の膨大な裁判例をベースに作成された計算基準です。
弁護士が代理人として交渉する場合や、裁判所が賠償額を決定する際に用いられ、最も公平で信頼性が高い基準とされています。
弁護士基準(裁判基準)の主な特徴は、以下のとおりです。
- 3つの基準の中で最も高額
- 『民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準』(通称:赤い本)などに記載されている
- 原則として弁護士が介入することで適用が可能
被害者個人が「弁護士基準で払ってほしい」と主張しても、保険会社は容易には応じません。適正な賠償額であるこの基準での解決を目指す場合、弁護士に依頼して交渉・手続きを進めるのが一般的です。
交通事故の入通院慰謝料の計算方法
「基準」の違いを理解したところで、実際にどのように金額が計算されるのかを見ていきましょう。
計算式を知っておくことで、提示された金額の妥当性を自分自身で検証するための手がかりとなります。
ここでは、代表的な「自賠責基準」と「弁護士基準」の計算ロジックを解説します。
関連記事:交通事故の慰謝料はどうやって計算する?弁護士基準の相場と通院期間ごとの早見表【弁護士監修】
自賠責基準の計算式
自賠責基準における入通院慰謝料は、1日あたりの定額に「対象日数」を掛け合わせて算出されるシンプルな仕組みです。
日額は一律で4,300円と定められており、対象日数の数え方に独自のルールが存在します。
具体的な計算式は、以下のとおりです。
| 計算式 | 4,300円×対象日数 |
|---|---|
| 対象日数の決定方法 | 以下のAとBを比較し、少ない方を採用します。 ・A:治療期間(事故日から治療終了日までの全日数) ・B:実通院日数(実際に病院に行った日数)×2 |
たとえば、治療期間が90日で、実通院日数が40日だった場合を考えてみましょう。Aは90日、Bは40日×2=80日となり、少ない方のB(80日)が採用されます。
この場合、慰謝料は「4,300円×80日=34万4,000円」となります。



自賠責基準では、実通院日数が少ないと慰謝料額が伸びにくい点を覚えておきましょう。
弁護士基準の計算式
弁護士基準では、『民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準』(通称:赤い本)を用いて算出します。
計算式というよりは、「入院期間」と「通院期間」の交わるマトリクス表から金額を導き出す方式です。
怪我の程度によって、以下の2種類の表を使い分けます。
- 別表Ⅰ(重傷用):骨折や脱臼など、画像所見(レントゲンやMRI)で明らかな異常が認められる場合に使用
- 別表Ⅱ(軽傷用):むちうち症(頸椎捻挫)や打撲など、他覚所見に乏しい場合に使用
たとえば、むちうちで3か月(90日)通院した場合、別表Ⅱを参照すると、その期間に対応する基準額が設定されています。
自賠責基準のような日割り計算ではなく、期間全体を包括的に評価するため、一般的に金額が高額になりやすい点が特徴です。
交通事故の入通院慰謝料の相場
ここでは、具体的なケースにおける入通院慰謝料の相場を紹介します。
多くの被害者が直面する「むちうち」と「骨折」のケースについて、自賠責基準と弁護士基準でどれほどの差が出るのかを比較しました。
むちうち(軽傷)の場合の入通院慰謝料相場
追突事故などで多い「むちうち(頸椎捻挫)」や打撲などの軽傷事案における相場です。
他覚的所見(レントゲン等の異常)がないケースでは「別表Ⅱ(軽傷用)」が適用されます。
以下は、通院のみを行い、週3回程度のペースで通院したと仮定した場合の目安です。
| 通院期間 | 自賠責基準(目安) | 弁護士基準(目安) | 差額 |
|---|---|---|---|
| 1か月(実通院日数12日) | 約10.3万円 | 19万円 | 約+8.7万円 |
| 3か月(実通院日数36日) | 約31.0万円 | 53万円 | 約+22.0万円 |
| 6か月(実通院日数72日) | 約61.9万円 | 89万円 | 約+27.1万円 |
※弁護士基準は『民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準』別表Ⅱを参照
出典:国土交通省|自動車損害賠償責任保険の保険金等及び自動車損害賠償責任共済の共済金等の支払基準
たとえ軽傷であっても、弁護士基準を適用することで、自賠責基準の約2倍近くの金額になることがわかります。また、通院が長期化するほど、差額は大きくなる点が特徴です。



「大した怪我ではないから」と諦めず、適正な基準での請求を検討しましょう。
関連記事:交通事故のむちうちで慰謝料はいくらもらえる?相場や計算例を弁護士が解説
骨折(重傷)の場合の入通院慰謝料相場
骨折や脱臼、腱断裂など、レントゲンやMRIで異常が確認できる重傷事案における相場です。精神的苦痛が大きいとみなされ、より高額な「別表Ⅰ(重傷用)」が適用されます。
以下は、入院なし・通院のみで、適切な頻度で治療を継続した場合の目安です。
| 通院期間 | 自賠責基準(目安) | 弁護士基準(目安) | 差額 |
|---|---|---|---|
| 1か月(実通院日数12日) | 約10.3万円 | 28万円 | +17.7万円 |
| 3か月(実通院日数36日) | 約31.0万円 | 73万円 | +42.0万円 |
| 6か月(実通院日数72日) | 約61.9万円 | 116万円 | +54.1万円 |
※弁護士基準は『民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準』別表Ⅰを参照
出典:国土交通省|自動車損害賠償責任保険の保険金等及び自動車損害賠償責任共済の共済金等の支払基準
重傷ケースでは、半年間の通院で約60万円以上の差が生じる可能性があります。入院を伴う場合は入院期間に応じた慰謝料がさらに加算されるため、差額は100万円単位になることも珍しくありません。



治療に専念し、将来の不安を払拭するためにも、弁護士基準での解決を目指すことが大切です。
関連記事:交通事故で骨折した場合の慰謝料はいくら?相場や計算方法・手続き方法を弁護士が解説
入通院慰謝料が減額される・支払われないケース
交通事故の被害者であっても、事情によっては慰謝料が満額支払われなかったり、減額されたりするケースがあります。
思わぬ不利益を被らないよう、減額の要因となるポイントを事前に知っておくことが重要です。
主な減額要因は、以下のとおりです。
| 過失相殺(被害者にも過失がある場合) | 被害者側にも前方不注意などの落ち度があった場合、その過失割合(%)分だけ賠償金全体から差し引かれます。 たとえば、過失割合が20%の場合、100万円の慰謝料は80万円になります。 |
|---|---|
| 素因減額(持病の影響) | 事故前から持っていた持病(ヘルニアや既往症など)が、事故による怪我の悪化や治療長期化に影響したとされる場合、その寄与度に応じて減額されることがあります。 |
| 漫然治療(通院の空白期間) | 正当な理由なく1か月以上通院しなかった場合、「その時点で治癒した」「治療の必要性がない」と判断され、それ以降の期間が慰謝料の対象外になることがあります。 |
| 軽微な事故(物損事故扱い) | 車の傷がほとんどないような軽微な追突事故の場合、衝撃の程度を理由に怪我との因果関係を争われ、慰謝料が認められにくくなるケースがあります。 |
とくに、過失割合や素因減額は、保険会社側が主張しやすいポイントであるため注意が必要です。
保険会社の主張に納得がいかない場合は、医学的な証拠や過去の裁判例を用いて反論する必要があります。専門知識が求められるため、弁護士など専門家の助言を受けましょう。
入通院慰謝料以外にも請求できるお金と損害賠償の内訳
交通事故の示談金(損害賠償金)は、入通院慰謝料だけで構成されているわけではありません。実際にかかった費用の補償や、事故がなければ得られたはずの利益など、多岐にわたる項目が含まれています。
適切な示談金を受け取るためには、提示額全体の内訳を理解し、漏れなく請求することが大切です。入通院慰謝料以外にも請求できるお金と損害賠償は、以下のとおりです。
以下、それぞれ具体的に解説します。
治療費・交通費・休業損害
治療費・交通費・休業損害は、積極損害や消極損害と呼ばれ、事故によって生じた具体的な経済的損失を埋め合わせるためのお金です。
実費や証明可能な損害に基づき、以下のように計算されます。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 治療関係費 | 診察料、手術費、入院費、投薬料など | 原則として保険会社が病院へ直接支払う |
| 通院交通費 | 病院への往復交通費(電車、バス、ガソリン代など) | タクシーは医師の指示等、必要性がある場合のみ |
| 休業損害 | 怪我や治療のために仕事を休み、減少した収入 | 会社員は休業損害証明書、主婦は家事従事者として請求可 |
| 入院雑費 | 入院中に購入した日用品や通信費など | 1日あたり定額(1,100円〜1,500円)で認められる |
とくに休業損害は、主婦(主夫)であっても「家事労働」という経済的価値が認められており、請求可能です。



「働いていないから請求できない」と誤解せず、正当な権利として主張しましょう。
後遺障害慰謝料と逸失利益(後遺症が残った場合)
治療を尽くしても完治せず後遺症が残った場合には、入通院慰謝料とは別に以下の2つを請求できます。
| 後遺障害慰謝料 | 後遺症が残ったことによる精神的苦痛に対する賠償金。等級(1級〜14級)に応じて基準額が定められています。 |
|---|---|
| 後遺障害逸失利益 | 後遺症によって労働能力が低下し、将来得られるはずだった収入が減ってしまうことに対する補償。年収、年齢、後遺障害等級に基づいて計算されます。 |
これらは金額が大きく、数百万円から数千万円にのぼることも珍しくありません。
等級認定されるかどうかが受取額を決定的に左右するため、専門家のサポートを受けながら慎重に申請手続きを進めることが重要です。
関連記事:後遺障害等級とは?等級一覧表から申請方法、慰謝料の相場まで弁護士が徹底解説
関連記事:後遺障害の逸失利益とは?等級別の相場や計算方法を弁護士が解説
【ステップで解説】交通事故の入通院慰謝料を受け取るまでの流れ
事故発生から実際に慰謝料が振り込まれるまでには、いくつかの段階を経る必要があります。今自分がどの段階にいて、次に何をすべきかを明確にするためにも、全体像を把握しておきましょう。
一般的な流れは、以下のとおりです。
| 1.治療・通院 | 事故直後から病院へ通い、怪我の治療を行います。医師に自覚症状を正確に伝え、必要な検査を受けながら実績を積み上げます。 |
|---|---|
| 2.症状固定(治療終了) | 医師から「これ以上治療しても改善が見込めない」と診断されると、治療期間が終了し、入通院慰謝料の計算期間が確定します。 |
| 3.後遺障害等級認定の申請(必要な場合) | 後遺症が残った場合は、後遺障害診断書を作成してもらい、損害保険料率算出機構へ認定申請を行います。 |
| 4.示談案の提示 | 損害額がすべて確定した後、保険会社から示談金(賠償金総額)の計算書が届きます。 |
| 5.示談交渉 | 提示額や過失割合について交渉を行います。弁護士に依頼する場合は、この段階から本格的に弁護士基準での交渉が始まります。 |
| 6.示談成立・振込 | 双方が合意に至れば示談書を取り交わし、約2週間程度で指定口座へ慰謝料が振り込まれます。 |



重要なのは、原則として「すべての損害が確定した後」でなければ示談交渉は始まらないという点です。
生活費などに困窮している場合は、自賠責保険の仮渡金制度などを利用し、当面の資金を確保する手段も検討しましょう。
関連記事:交通事故の慰謝料はいつもらえる?支払い時期や流れ・早く受け取る方法を弁護士が解説
交通事故の入通院慰謝料で注意すべきこと
慰謝料請求は、単に計算式に当てはめるだけの作業ではありません。
通院中の行動や医師への伝え方一つで、最終的な結果が大きく変わることもあるため注意が必要です。
適切な入通院慰謝料を受け取るためにも、以下の4つに注意しておきましょう。
以下、それぞれ詳細に解説します。
痛みがあるうちは治療を我慢しない
仕事や家事が忙しいことを理由に、痛みがあるにもかかわらず通院を我慢するのは避けましょう。
通院実績が乏しいと、保険会社から「もう治った」「治療の必要はない」と判断され、早期に治療費を打ち切られる口実を与えてしまいます。
また、慰謝料は通院日数や期間を基礎に計算されるため、通院を控えることは受取額の減少に直結します。



無理のない範囲で、継続的に医師の診察を受けることが大切です。
診断書と実際の症状にズレがないか確認する
医師が作成する診断書は、賠償実務において重要な証拠書類となります。
しかし、患者が伝えた症状がすべて正確にカルテや診断書に反映されているとは限りません。首の痛みだけでなく、手のしびれやめまいなどがある場合、適切に記載されていないと後に事故との関連性を否定される恐れがあります。
診察の際は、遠慮せずにすべての症状を具体的に伝え、可能であれば診断書の内容を確認させてもらいましょう。
保険会社からの「治療費打ち切り」に安易に応じない
通院開始からある程度経過すると、保険会社から「そろそろ治療費の支払いを終了します(打ち切り)」と連絡が来ることがあります。
しかし、あくまで保険会社の都合による打診であり、医学的な判断に基づくものではありません。治療を終了すべきかどうかを判断するのは、担当医です。
医師が「まだ治療が必要」と言っているならば、その旨を保険会社に伝え、治療費支払いの継続を交渉しましょう。
仮に強引に打ち切られたとしても、健康保険を使って通院を続け、後から未払い分を請求する方法もあります。医師の判断のもと、適切な治療を行いましょう。
関連記事:保険会社が治療の打ち切りを連絡してきた!治療費打ち切りが通達されたときの対応方法
示談書にサインする前に提示額の内訳を精査する
示談書(免責証書)に一度署名・捺印をしてしまうと、法的拘束力が生じ、原則としてやり直しができません(民法第696条)。
「後から計算間違いに気づいた」「痛みがぶり返した」と言っても、追加請求は認められにくいのが現状です。
サインをする前に、提示された金額の内訳を精査しましょう。とくに、以下の項目には注意が必要です。
- 慰謝料の基準
- 休業損害の日数
- 過失割合など
しかし、本来もらえるはずの項目が漏れているかどうかの判断は、素人目には難しいポイントです。最終合意の前に、弁護士などの専門家にリーガルチェックを依頼しておきましょう。
交通事故の入通院慰謝料を弁護士に相談するタイミング
弁護士への相談は揉めてからと思われがちですが、早ければ早いほどメリットが大きくなります。
各段階での相談メリットは、以下のとおりです。
| 事故直後〜治療中 | ・適切な通院頻度や検査のアドバイスが受けられる ・保険会社からの治療費打ち切り対応を任せられる ・精神的な不安を解消し、治療に専念できる |
|---|---|
| 症状固定〜等級認定前 | ・後遺障害診断書のチェックを受けられる ・適切な等級認定のための資料収集をサポートしてもらえる |
| 示談提示後 | ・提示額が適正かどうかを即座に判断できる ・弁護士基準による増額交渉を依頼できる |
交通事故の入通院慰謝料を弁護士に相談するタイミングは、事故直後か治療中の段階がおすすめです。
初期段階から弁護士が介入することで、不利な証拠を作られるのを防ぎ、最短ルートで適正な解決を目指せます。



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関連記事:交通事故の弁護士費用はいくらかかる?弁護士費用特約や費用倒れしないコツも紹介【弁護士監修】
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交通事故の入通院慰謝料に関するよくある質問
通院が1日だけでも慰謝料はもらえる?
通院が1日だけでも、原則として慰謝料の請求は可能です。
たとえ1日だけであっても、事故によって怪我をし、病院へ行った事実があれば精神的苦痛が発生したとみなされます。
しかし、計算の基礎となる日数が極端に少ないため、金額は数千円〜1万円程度と少額になることが一般的です。
受け取った慰謝料に税金はかかる?
受け取った慰謝料は、原則として非課税です。
交通事故の慰謝料や損害賠償金は、利益(儲け)ではなく「損害の穴埋め」という性質を持つため、所得税などの税金はかかりません。
社会通念上あまりに高額すぎる場合は、贈与税の対象となる可能性があります。しかし、通常の事故賠償であれば心配する必要はありません。
専業主婦や学生、子供でも慰謝料は発生する?
専業主婦や学生、子供でも慰謝料は発生します。
入通院慰謝料は精神的苦痛に対する補償であり、職業や年齢、収入の有無には関係ありません。専業主婦や学生、幼児、高齢者であっても、等しく請求権があります。
さらに、専業主婦(主夫)の場合は、家事ができなくなったことに対する休業損害も請求可能です。



「収入がないから」と遠慮せず、正当な権利として主張しましょう。
まとめ|適正な入通院慰謝料を受け取るためにも、弁護士に相談しよう
交通事故の入通院慰謝料は、被害者の精神的な痛みを癒やすための大切なお金です。
しかし、知識がないまま保険会社と交渉すると、本来受け取れるはずの金額よりも低い金額で合意してしまうリスクがあります。
適正な賠償金を獲得するためにも、3つの基準の違いを理解し、適切に治療実績を作ることが大切です。また、示談書にサインする前に、一度弁護士に相談することも重要です。
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