交通事故の弁護士費用はいくらかかる?弁護士費用特約や費用倒れしないコツも紹介【弁護士監修】

「交通事故を弁護士に相談すると費用はいくらかかるの?」「弁護士に依頼したら手元にはいくら残るのだろう……」

交通事故について弁護士に相談するとき、費用相場が分からず悩む方は多いのではないでしょうか。

交通事故で弁護士に依頼するときの費用は数十万円ほどです。弁護士費用特約を使えば自己負担ゼロで依頼できるケースもあります。

本記事では、交通事故で弁護士に相談するときの費用相場や内訳、弁護士費用特約の活用法を、現役弁護士がわかりやすく解説します。

弁護士法人アクロピースでは、交通事故に関するトラブル相談も受け付けています。

これまで扱った交通事故事案の取扱件数は1,200件以上で、経験と専門知識が豊富な弁護士が丁寧にサポートします。

費用の見積もりも可能ですので、初回60分の無料相談をご活用ください。

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目次

交通事故で弁護士に依頼すると費用はいくらかかる?

交通事故で弁護士に依頼する場合、弁護士事務所によって差はあるものの、一般的には数十万円ほどかかります。

まずは本章で、交通事故を弁護士に依頼したときの費用感を掴んでおきましょう。

交通事故の弁護士費用の相場・内訳

交通事故で弁護士に依頼すると、以下の4つの費用が発生するのが一般的です。

費用の内訳内容相場の目安
相談料初回相談時の料金無料~5,000円/30分
着手金依頼時に発生する固定費20万~30万円程度
成功報酬解決後に発生する成果報酬回収額の10~20%
実費印紙代・交通費など経費数千円~数万円

相談料

相談料とは、弁護士に事件を依頼する前に面談などで助言を受ける際の費用です。

「初回相談無料」としている法律事務所が増えていますが、有料の場合は30分あたり5,000円程度が相場です。

無料かどうかは事前に確認しておくと安心です。

着手金

着手金は、正式に依頼する際に支払う費用で、案件の成果にかかわらず発生します。

交通事故の示談交渉においては、20万~30万円程度が目安です。

ただし、事案の難易度や争点の有無により金額が変わる場合もあるため、契約前にしっかり説明を受けましょう。

参照:日本弁護士連合会|市民のための弁護士報酬ガイド

成功報酬

成功報酬は、示談や訴訟で得られた賠償金のうち、一定割合を報酬として支払うものです。

目安は獲得金額の10~20%で、増額分のみを基準に報酬を設定する事務所もあります。

報酬基準の算定方法には差があるため、複数の事務所を比較検討してみてください。

参照:日本弁護士連合会|弁護士の報酬に関する規程

実費

交通事故の弁護士費用には、以下のような実費も含まれます。

実費の例
  • 裁判所に支払う印紙代
  • 書類郵送費
  • 交通費 など

数千円から数万円程度が一般的で、内容に応じて前払いが求められることもあります。細かい支出まで確認しておくと、予算の見通しを立てやすくなるでしょう。

依頼後のトラブルを防ぐためにも、各費用の詳細や支払い時期について、契約前にしっかりと確認しておきましょう。

弁護士依頼の費用試算|慰謝料300万円のケース

交通事故で慰謝料を獲得しても、弁護士費用がどの程度差し引かれるのか気になる方も多いでしょう。

たとえば、交通事故の損害賠償金として慰謝料300万円を回収できたケースで、弁護士費用がどの程度になるかを試算してみます。

弁護士依頼の費用例
  • 着手金:30万円
  • 成功報酬(回収額の15%):300万円 × 15% = 45万円
  • 実費(印紙・交通費等):1万円(仮定)

合計費用:約76万円

※手取り:224万円(慰謝料300万円ー依頼にかかる費用76万円)

弁護士費用特約が適用されれば、弁護士依頼にかかる費用分が保険でカバーされ、 手元に満額近くが残る可能性があります。

交通事故の弁護士に相談する前に、保険契約の内容や特約の有無を確認しておきましょう。

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交通事故の弁護士費用特約とは?適用範囲・補償内容・注意点を解説

交通事故に備えて任意保険に付ける「弁護士費用特約」は、名前のとおり弁護士にかかる費用を補償してくれる制度です。

本章では弁護士費用特約の概要や、特約がない場合の対処法を解説します。

弁護士費用特約の補償内容

弁護士費用特約を利用すれば、弁護士にかかる費用のほとんどを保険でカバーできます。主に以下のような費用が補償の対象です。

補償対象
  • 弁護士費用(300万円までが一般的)
  • 法律相談費用
  • 示談交渉・調停・訴訟に必要な手続き費用

これらの費用は、着手金や成功報酬を含んでいるケースも多く、自己負担を抑えて弁護士に依頼できるのがメリットです。

保険の種類によっては補償範囲が異なることもあるため、事前に確認しておくとよいでしょう。

高額な費用が心配な方は、弁護士費用特約の内容をチェックしてみてください。また、弁護士費用特約の詳細は以下でも解説しています。

関連記事:交通事故で弁護士特約は使った方がいい?トラブルで利用できる「弁護士費用特約」についてわかりやすく解説

弁護士費用特約で保障される範囲

弁護士費用特約は、契約者本人だけでなく、家族や同乗者も使える場合があります。以下のような範囲まで補償されることが一般的です。

保障される範囲の例
  • 契約者の配偶者や同居の親族
  • 別居の未婚の子
  • 契約車両に同乗していた第三者(友人や知人など)

保険会社ごとに細かい条件は異なりますが、意外と広い範囲に適用されるのが特長です。

家族や知人の保険でも特約が使える可能性があるため、事故後は必ず保険証券を確認しましょう。知らずに自己負担することがないように、早めに情報を整理しておくのがおすすめです。

弁護士費用特約がない場合の対処法

自動車保険の弁護士費用特約に未加入の場合でも、費用を抑えて依頼できる手段はいくつかあります。

たとえば、以下のような方法が考えられます。

弁護士費用特約がない場合の対処法の例
  • 法テラスによる無料相談や代理援助(収入等の条件を満たす必要あり)
  • 「着手金無料」や「完全成功報酬型」を採用している弁護士事務所を探す
  • 費用の後払いに対応している事務所に相談する
  • 自動車保険以外の保険契約(火災保険・医療保険・個人賠償責任保険)に弁護士費用特約が付加されていないか確認する

参考:法テラス|民事法律扶助業務

特約がないからといって泣き寝入りする必要はありません。経済的な理由で依頼を迷っている方は、これらの制度を前向きに活用してみてください。

交通事故で弁護士に依頼した方がいいか判断する基準

交通事故に遭ったからといって、すべてのケースで弁護士が必要とは限りません。状況に応じて、弁護士に依頼すべきかどうかを判断することが大切です。

下記を参考に、自分のケースでどうすべきかチェックしてみてください。

交通事故で弁護士に依頼すべきケース

次のような状況にある場合は、早めに弁護士へ相談するのがおすすめです。

弁護士への依頼がおすすめのケース
  • 保険会社の提示額が明らかに低いと感じる
  • 過失割合に納得がいかず、交渉が難航している
  • 後遺障害等級認定を受けたいが手続きが複雑
  • 被害額が大きく、慰謝料が高額になる見込みがある
  • 相手方が無保険、もしくは加害者側の弁護士が介入している

これらに該当する場合、弁護士に依頼することで、損害賠償の増額や不利な交渉を防げる可能性が高まります。

一人で対応するのが不安なときは、早めに弁護士へ相談してみましょう。弁護士への相談タイミングは以下の記事も参考にしてください。

関連記事:交通事故問題を弁護士に相談するタイミングはいつがいいか?

交通事故で弁護士に依頼しなくてもいいケース

交通事故の内容や状況によっては、弁護士に依頼することで、かえって損してしまうケースもゼロではありません。

次のようなケースでは弁護士への依頼しなくても問題ない可能性があります。

弁護士への依頼を見送ってもいいケース
  • 物損事故のみで、争点がない
  • けがの程度が軽く、通院日数が少ない
  • 相手方や保険会社とのやり取りがスムーズに進んでいる
  • 自賠責基準での慰謝料支払いに不満がない

こうした状況では、弁護士に依頼しても費用対効果が見込めない可能性があります。

簡単な内容であれば、自分で対応する方がスムーズに解決できるかもしれません。まずは無料相談などを活用して判断してみてください。

交通事故の弁護士費用で損をしないためのポイント

交通事故で弁護士に依頼する際、費用倒れを防ぐには事前の確認と準備が重要です。とくに次の3点を押さえておきましょう。

損を防ぐために、依頼前に費用の見積もりや条件を必ずチェックしてみてください。

費用倒れにならないか事前に確認する

損害賠償として得られる金額よりも弁護士費用が高額になると、かえって赤字になってしまいます。これを「費用倒れ」と呼びます。

弁護士に依頼する際は、見込み回収額と費用総額を試算してもらい、手元にいくら残るかを事前に確認することが大切です。

依頼前に見積もりを取って比較するのがおすすめです。

交通事故の弁護士費用を相手に請求できないか確認する

交通事故の被害者は、弁護士費用を加害者側に請求できる場合があります。

とくに人身事故で被害が大きく、弁護士を立てざるを得なかったと認められるケースでは、弁護士費用が損害賠償の一部になる場合があります。

費用負担を軽減するためにも、まずは請求可能か弁護士に相談してみるとよいでしょう。過失割合に納得いかないときの対処法については、以下の記事でも解説しているので参考にしてください。

関連記事:交通事故の過失割合納得いかない!適正化を弁護士に任せるべき理由

無料相談・着手金無料の弁護士を活用する

弁護士費用をなるべくおさえたい場合は、無料相談や着手金不要の事務所の活用がおすすめです。

交通事故に強い弁護士の中には、以下のような料金体系を採用しているところもあります。

  • 初回相談料が無料
  • 着手金不要の「完全成功報酬型」を採用している など

このような事務所であれば、費用を最小限に抑えながら専門的なサポートを受けることが可能です。

依頼前には、料金体系が明確であるか、事前に費用総額を提示してくれるかも確認しましょう。

弁護士法人アクロピースでは、交通事故に関するトラブル相談も受け付けています。

これまで扱った交通事故事案の取扱件数は1,200件以上で、経験と専門知識が豊富な弁護士が丁寧にサポートします。

費用の見積もりも可能ですので、初回60分の無料相談をご活用ください。

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交通事故を弁護士に相談するときのチェックポイント

交通事故に強い弁護士を選ぶには、いくつかの視点から比較・検討することが大切です。

  • 口コミや実績をチェックする
  • 成功報酬型・着手金無料など料金体系で比較する
  • 複数事務所に相談して相場感と相性を確認する

費用や実績、対応の丁寧さなどを見ることで、自分に合った弁護士を見つけやすくなります。本章で紹介するポイントを押さえ、後悔のない弁護士選びを実現しましょう。

口コミや実績をチェックする

まず注目したいのが、弁護士事務所の口コミや実績です。過去の対応事例や依頼者の声を確認することで、専門性や対応の誠実さを判断しやすくなります。

たとえば、交通事故の解決実績が豊富で「示談金が大幅に増額された」などの声があれば信頼性は高いでしょう。

事務所のホームページだけでなく、第三者の口コミサイトなども参考にするとより客観的に見られます。

実績と信頼のある弁護士に相談することで、納得のいく結果につながりやすくなります。

成功報酬型・着手金無料など料金体系で比較する

次に重要なのが料金体系の確認です。費用倒れを避けるためには、成功報酬型や着手金無料といった柔軟なプランを採用している弁護士を選ぶと安心です。

主な料金体系の例は以下のとおりです。

料金体系の例
  • 着手金:依頼時に発生(無料の事務所もあり)
  • 成功報酬:獲得金額の一定割合(例:10〜20%)
  • 実費:郵送費・交通費などの必要経費

事務所によって料金設定に大きな差があるため、見積もりを取り比較するのが賢明です。明確な料金説明をしてくれる弁護士は、信頼性も高い傾向にあります。

複数事務所に相談して相場感と相性を確認する

交通事故の慰謝料請求で後悔しないためには、複数の弁護士事務所を比較することが大切です。

1か所だけで判断せず、2~3か所の弁護士事務所に実際に話して、自分と相性が良さそうな弁護士を見極めましょう

最初の相談時に比較すべきポイントは以下のとおりです。

比較すべきポイント
  • 費用相場
  • 示談金の見込額
  • 対応の丁寧さ
  • 弁護士との相性(説明がわかりやすいか、質問に丁寧に答えてくれるか) など

初回相談が無料の事務所も多いため、気軽にアポイントを取って確認してみてください。

交通事故の弁護士費用についてよくある質問

10対0のもらい事故で弁護士費用はかかりますか?

加害者側に全責任がある場合でも、弁護士費用は原則自己負担(被害者負担)です。

ただし、弁護士費用特約を利用すれば、自己負担なしで弁護士に依頼できる可能性があります。

過失割合が10対0の「もらい事故」では、加害者側の保険会社としか交渉できず、自分の保険会社が動けないため、「弁護士費用特約も使えない」と誤解されがちです。

しかし、弁護士費用特約は自分が契約している保険のオプションであり、相手の過失割合に関係なく利用可能です。

慰謝料300万円を請求する場合、弁護士費用はいくらですか?

慰謝料300万円のケースでは、成功報酬型の弁護士費用は回収額の10〜20%(30〜60万円)が一般的です。

これに加え、着手金(無料〜30万円程度)や実費が発生する場合があります。弁護士費用特約があると、これらの費用の多くをカバーできるため、実質的な負担を大きく減らせるでしょう。

参考:日本弁護士連合会|弁護士費用(報酬)とは

交通事故で謝ったら不利になりますか?

基本的には不利になりませんが、「過失を認めた」と受け取られる可能性がある言動は避けましょう。

示談や過失割合交渉の場では、謝罪の言葉が責任承認とみなされ、不利になるケースもあり得ます。

事故直後に「申し訳ありません」と身体を気遣う対応は問題ありませんが、過度な自己責任の表現は避けるのが無難です 。

まとめ|交通事故で損しないために弁護士費用相場を身につけよう

交通事故における弁護士費用は、「相談料・着手金・成功報酬・実費」といった内訳や料金体系によって異なります。

さらに、弁護士費用特約の有無や事故の内容によって、費用負担や対応すべきポイントも変わります。

慰謝料の金額や過失割合に納得がいかない場合は、早期の弁護士相談が損を防ぐカギです。

費用倒れのリスクを避けるにも、交通事故で弁護士に相談するときの費用相場を理解し、信頼できる弁護士に依頼しましょう。

弁護士法人アクロピースでは、交通事故に関するトラブル相談も受け付けています。

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この記事がみなさまの参考になれば幸いです
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この記事を執筆した人

弁護士法人アクロピース代表弁護士
東京弁護士会所属

私のモットーは「誰が何と言おうとあなたの味方」です。事務所の理念は「最高の法務知識」のもとでみなさまをサポートすることです。みなさまが納得できる結果を勝ち取るため、最後まで徹底してサポートしますので、相続問題にお困りの方はお気軽に当事務所までご相談ください。

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