ペアローンがある場合、個人再生はできるのか住宅はどうなるのかについて解説!
ペアローンで個人再生をするときに一番気になるのは、家のことではないでしょうか?
持ち家といってもローンを完済しているか、ローン支払い中かで変わってきます。
特に夫婦で家を購入する時によく使われるペアローンは個人再生すると、どうなってしまうのでしょうか?
今回は、ペアローンがある場合、個人再生が使えるかどうかについて、詳細に解説していきます。
ペアローンとは、住宅購入時に夫婦二人がローンを組むこと
ペアローンとは、住宅ローンの一つで、住宅購入時に夫婦が持分に応じて一人ずつローンを組むことをいいます。
夫婦それぞれの収入をもとにローンを組むため、単独ローンを組むよりも借入可能額が増えるのはメリットといえるでしょう。
一方で、ローンの契約はそれぞれが行うため、事務手数料や印紙代が2倍になったりどちらかの収入が減ってしまうと返済が苦しくなったりするデメリットがあります。
ペアローンで個人再生はできるのか
ペアローンを組んでいる場合でも個人再生は可能です。
配偶者のどちらかが個人再生をしても、影響を受けるのは個人再生を行った本人のみです。
しかし、ペアローンは夫婦がお互いに連帯保証人となるのが一般的のため、個人再生によって借金が減額されたとしても、配偶者が連帯保証人として責任を負う恐れがあります。
また、ペアローンで個人再生を行うことはできますが、住宅ローンや持分、連帯保証といった要素が関係するため、手続きが大変複雑になります。
そのため、個人再生を進める前に、専門家へ相談することが重要です。
ペアローンを使用で個人再生をすると家はどうなるのか
ペアローンを使用しているときに個人再生をしても、「条件付き」で家を残すことができます。
家を残すためには、個人再生をする際に特則である住宅資金特別条項を付加しなければなりません。
この特則が適用できれば家を残せますが、適用できなければ家はローン会社に没収されて売却されてしまいます。
住宅資金特別条項とは、住宅ローンが減額(免責)されない特則
個人再生は適用できると、借金の額に応じて5分の1から10分の1まで借金を減らせます。
これはあくまでも原則であり、特例があります。
それが住宅ローンに付けられる住宅資金特別条項(住宅ローン特則)という特例、特則です。
住宅資金特別条項とは、住宅ローンが減額(免責)されず、他の借金のみ通常通り減額されるという特則です。
個人再生にこの特則を適用した場合のみ住宅を残すことができるのです。
一方で、この特則が適用できないと住宅はローン会社に没収されてしまいます。
ローンはそもそも完済しない限り、あなたのモノではなくローン会社のモノです。
ですので、この特則を付加しないと自己破産などと同様に金融会社・ローン会社に家を没収され売却(競売)されてしまいます。
個人再生をしたとしても住宅資金特別条項を付加しないと、家は没収されてしまうと覚えておいてください。
ペアローンは、住宅資金特別条項が使えない
一人で住宅ローン契約をしているのであれば住宅資金特別条項は使えますが、ペアローンで契約をしている時は住宅資金特別条項が使えません。
住宅資金特別条項は、抵当権の設定がないことが必須要件としてあるからです。
ペアローンは、夫婦二人でローンを組むのでこの抵当権に該当してしまうのです。
よって、基本的にペアローンは住宅資金特別条項が使えないということになります。
ただし、何事にも例外はあります。
それが夫婦で個人再生をするという方法です。
ペアローン支払い中でも個人再生で家を残す方法
原則、ペアローンは住宅資金特別条項が使えないので個人再生ができません。
しかし、例外もあります。それが夫婦二人で個人再生をするという方法です。
夫婦二人で個人再生をすれば抵当権がなくなり、住宅資金特別条項付き個人再生が使えるようになります。
結果、住宅資金特別条項付き個人再生が使えるので住宅を残すことができるのです。
ただ問題点がないわけではありません。
夫婦二人で個人再生をしなければならないということは、どちらかが犠牲になるということでもあります。
二人とも借金をしているのであれば問題ありませんが、どちらか一方のみが借金をしている場合は夫婦間がギクシャクします。
夫婦で個人再生をすることはできますが、手続きなどに時間と労力がかかってしまうので、パートナーに負担になることだけは理解しておいてください。
個人再生は裁判所の判断が重要になる
住宅資金特別条項付き個人再生が使えるかどうかは、最終的には裁判所の判断になります。
ペアローンの場合は、さらに条件が複雑になり判断が難しくなります。
このような難しい個人再生を乗り切るには地元の裁判所情報に詳しく、個人再生にも強い弁護士が必須となります。
住宅資金特別条項付き個人再生が適用できるかどうか、裁判所がどう判断するかなどは、素人では判断できません。
ペアローンを使っているが、どうしても住宅を残したいという時は、個人再生案件に詳しい弁護士にご相談ください。
住宅を残したいなら任意整理も考えてみる
家を残したい場合、個人再生にこだわるのは得策ではありません。
ペアローンがある時は、住宅資金特別条項という特則がつき住宅ローン分は減額されないので、個人再生のメリットが十分に享受できません。
そこでお勧めするのが任意整理です。
任意整理は利息分がカットされるだけですが、住宅を没収される恐れはありません。
ペアローン、住宅ローンに関しては、個人再生も任意整理もあまり変わらなくなってしまいます。
個人再生と任意整理のどちらがいいかは、個別の条件によって変わってきます。
どちらが適しているかは、債務整理に強い弁護士にご相談ください。
相談者様に適したベストな債務整理をご案内します。
まとめ
住宅ローンがある状態で個人再生をしようとするときは、住宅資金特別条項という特則を必ず付けなければなりません。
個人再生は借金を額に応じて5分の1から10分の1まで減額できますが、住宅資金特別条項が付加されると住宅ローン部分に関しては減額されません。
つまり、一般的な借金は減額されても、住宅ローンは免責(減額)されないということです。
ペアローンは、付加必須の住宅資金特別条項が抵当権に該当してしまい使えないので個人再生もできません。
ペアローンでどうしても個人再生を使いたい時は、夫婦二人で個人再生をするしかありません。
ただし、ペアローン以外の借金をしていないパートナーには大変な負荷と労力がかかります。
夫婦間に亀裂が入らないように十分注意して、二人で個人再生をするかどうか決断してください。
住宅を残す手段は、個人再生以外に任意整理があります。
借金が大幅に免除される個人再生に比べて、利息カットだけの任意整理はメリットが少ないように感じますが、住宅ローン(ペアローン)に関しては免責(減額)されないので大差はありません。
家を残したいが、個人再生がいいか任意整理がいいか分からない場合は、債務整理に強い弁護士にご相談ください。
個人再生を選択する場合も住宅資金特別条項が適用できるか否かは裁判所判断になるので、地元の裁判所情報に詳しい個人再生に通じた弁護士にご依頼ください。