【アクロピース解決事例集・遺産分割】父の通帳から消えた数千万円、兄の使途不明金を追及し調停で解決した事例

遺産分割調停事件
被相続人 | Aさん |
依頼人 | Bさん |
遺言 | なし |
相続人 | Bさん、Cさん |
相続財産 | 預貯金その他 |

ご相談内容―数千万の使途不明金
被相続人Aさんが亡くなったが、生前に相手方Cさんが管理していたAさん名義の預金口座から多額の金銭が引き出されていた。相手方Cさんやその配偶者が「介護に必要な支出だった」と主張しているが、依頼人Bさんとしては納得がいかず、これを使途不明金として追及したいとのご相談。
結果
使途不明金のうち半分あまりが認められた上で、納得のいく水準で和解することができました。
法律的な問題点
- 財産を管理していた相続人の使途不明金
弁護士の対応・サポート内容
受任通知と取引履歴の精査
Bさんからご依頼を受けた後、相手方Cさんに受任通知を送付しAさん名義の口座の取引履歴を取得・精査。結果、10年弱の間に数千万円にのぼる使途不明金が確認された。
使途不明金に関する照会
弊所から相手方Cさんに対し出金の使途について説明を求めたが、「介護のために使った」との主張に終始。領収証等の裏付け資料は一切提出されなかった。
調停への移行と資料整理
交渉は遺産分割調停に移行。弊所では、依頼人Bさんが書き留めていた日記や相手方Cさんへのメールなどを基に、出金額が介護の実態と比較して過剰であることを主張。
調停における成果
主張の整理と裏付けにより、家庭裁判所の調停委員にも理解が得られ使途不明金のうち半分以上が認定され、依頼人Bさんにとって納得のいく水準で和解が成立。
解決のポイント
被相続人の近くに住む相続人が故人名義の預金を管理している場合、その支出が正当なものか否かを見極めるのは簡単ではありません。しかし、過去のやり取りや日記などから時系列と金額の整合性を丁寧に組み立て、主張を論理的に展開することで証拠が十分でなくとも調停において納得のいく結果を得られることがあります。
弁護士からのコメント
相続人の一人が生前の財産を管理していた場合、その管理状況が明確でないと他の相続人が不信感を持つのは当然です。今回のように証拠が乏しいケースでも、事実を積み重ねて丁寧に主張すれば相手方や裁判所にも届くことがあります。
使途不明金の問題でお悩みの方は、早期にご相談ください。

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※掲載している解決事例は、実際に弁護士法人アクロピースが取り扱った案件をもとに作成しておりますが、プライバシーに配慮し、内容の一部を変更・編集しております。
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