赤い封筒は差し押さえの督促状?封筒の色が示す意味と税金滞納時の対処法を解説

赤い封筒で督促状や催告書が送られてくることがあります。

通常の封筒と違い、赤い封筒は差し押さえ一歩手前の最終通告を意味します。

主に税金や国民年金を支払わないで放置しておくと送られてきます。

この赤い封筒が来たら必ずしかるべき対処をしてください。

さもないと本当に差し押さえが実施されてしまいます。

支払い金が用意できない場合は、きちんと市区町村の役所や年金事務所に相談しにいきましょう。

正しく対処すれば差し押さえは回避できます。

今回は、税金や国民年金が未納だった時に送られてくる赤い封筒について、詳細に解説していきます

目次

差し押さえ封筒の色とは

差し押さえの封筒の色は統一されておらず、自治体によって赤、黄色など異なりますが、一般的に目立つように作られています。

多くの自治体のホームページでは具体的な色を明記せず「目立つ色」として表現している場合が多いでしょう

また、裁判所からの差し押さえ通知は、専用の封筒で送られることがありますが、一般的には白い封筒とされています。

差し押さえの封筒は必ずしも「赤」とは限りませんが、どんな場合に「赤い封書」送られてくるのか、次の章で詳しく解説します。

督促状・赤い封筒が届いたら最初の72時間でやるべき緊急対応フロー

督促状や赤い封筒が届いたとき、最もやってはいけないのは『開封せずに放置すること』です。封筒の種類によっては、放置した時点で給与や預金の差押えに向けた手続きが進んでしまうものもあります。

まずは落ち着いて、次の3つのステップで状況を確認してください。差出人と書類の種類を見極めれば、いま自分がどの段階にいて、いつまでに何をすべきかが分かります。

監修弁護士コメント
赤い封筒=即アウト、ではありません。ただし「裁判所からの特別送達」だけは別格で、放置すると言い分を主張できないまま不利な判決が確定します。封筒の差出人だけは必ず最初に確認してください。

STEP1|封筒の「差出人」と「色・種類」で緊急度を見分ける

まず差出人を確認します。差出人が『裁判所』であれば最優先です。裁判所から特別送達(郵便局員が手渡しする赤や白の封筒)で届く『支払督促』や『訴状』は、受け取った日から原則2週間以内に対応しないと、相手の主張がそのまま認められてしまう可能性があります。

一方、差出人が債権者(貸金業者・家主・通信会社など)や債権回収会社の場合は、督促状や催告書であることが多く、すぐに法的効力が生じるわけではありません。ただし内容証明郵便での『最終通告』は、訴訟や差押えの直前段階を意味することがあるため、軽視は禁物です。

STEP2|記載された「支払期限」と「法的手続きの予告」を読み取る

次に、書類に書かれた『支払期限』『連絡期限』と、『応じない場合は法的手続きをとる』といった予告文を確認します。支払督促の場合は同封の『督促異議申立書』で異議を出せる期限が決まっており、この期限を過ぎると相手は強制執行(差押え)に進めるようになります。

期限が迫っている、あるいはすでに過ぎている場合は、自己判断で放置せず、できるだけ早く弁護士などの専門家に書類を見せて対応を相談してください。期限内であれば、まだ取れる選択肢が多く残っています。

監修弁護士コメント
「督促異議申立書」は、内容に納得できなくても、とりあえず期限内に出しておくことが重要です。異議さえ出せば通常の裁判に移行し、こちらの言い分を主張する場が確保できます。

STEP3|放置するとどうなる?(差押え・強制執行・信用情報への影響)

督促を放置し続けると、最終的には裁判所を通じて給与・預貯金・動産などが差し押さえられるおそれがあります。特に給与の差押えは勤務先に知られてしまうため、生活や仕事への影響が大きくなります。

また、支払いの延滞が続くと信用情報機関に事故情報として登録され、いわゆる『ブラックリスト』状態となって、数年間はクレジットカードやローンの利用が難しくなります。こうした事態を避けるためにも、督促状が届いた段階での早期対応が何より重要です。

状況別|督促状・赤い封筒への正しい対処法(払える・払えない・身に覚えがない)

とるべき対応は、あなたの状況によって変わります。ここでは『払える場合』『払えない場合』『身に覚えがない・古い借金の場合』の3つに分けて、それぞれの正しい対処法を解説します。

払える場合|期限内に連絡し、一括または分割を交渉する

支払いの目処が立つ場合は、期限内に債権者へ連絡することが大切です。連絡もせずに放置すると『支払う意思がない』と判断され、法的手続きに移行されやすくなります。一括が難しいときは、分割払いの相談に応じてもらえることも少なくありません。

ただし、口頭の約束だけでは後で『言った・言わない』になりかねません。分割の合意ができた場合は、金額・回数・支払日などを書面やメールで残しておくと安心です。

払えない場合|任意整理・個人再生・自己破産から選ぶ

どうしても支払えない場合は、債務整理を検討します。代表的なのは『任意整理(将来利息のカットや分割の交渉)』『個人再生(借金を大幅に圧縮し原則3〜5年で返済)』『自己破産(裁判所を通じて返済義務を免除)』の3つです。

どの方法が適しているかは、借金の総額・収入・財産・保証人の有無などによって異なります。督促が来ている段階で弁護士に依頼すると、受任通知によって取り立てが止まり、その間に落ち着いて方針を決められます。

監修弁護士コメント
弁護士に依頼して「受任通知」を送ると、その時点で債権者からの督促や取り立ては止まります。督促の電話に怯える毎日から解放されるだけでも、冷静に再建を考えられるようになります。

身に覚えがない・古い借金|消滅時効の援用ができるケース

『何年も前の借金』『身に覚えのない請求』の場合、消滅時効が成立している可能性があります。2020年4月の民法改正後は、債権者が権利を行使できると知った時から原則5年で時効にかかります(改正前の借入は5年または10年)。

ただし、時効は自動では成立せず、『時効の援用』という手続きが必要です。注意したいのは、督促に対してうっかり『少しだけ払う』『支払う』と認めてしまうと時効が更新され、振り出しに戻ってしまう点です。古い請求に心当たりがある場合は、安易に応じる前に専門家へ相談してください。

監修弁護士コメント
古い請求書が届いたとき、慌てて一部でも入金してしまうと時効がリセットされます。「払えるところだけ払おう」が一番危険です。まずは時効を援用できないか確認しましょう。

税金や年金がずっと未納だと赤い封書が送られてくる

税金や年金がずっと未納だと市区町村や年金事務所から赤い封書が送られてきます

最初は通常の封書が送られてきますが、ずっと納付金を払わないと最終通告として赤い封筒が送られてきます。

赤という目立つ色からも分かるようにここで納付金を支払うか、関係機関に相談しに行き手続きをしないと差し押さえになってしまいます

赤い封筒は差し押さえの一歩手前の段階ということです。

赤い封筒が送られてきたら放置せずにきちんと対処しましょう。

大切なことは放置したり無視したりせず、きちんと対処することです

きちんと対処できれば差し押さえにあうことはありません

住民税を支払わないと赤い封筒がくる

住民税の支払い書を無視していると差し押さえに関する文書が赤い封筒で送られてきます

ここで住民税を支払わないと差し押さえです。

税金は債務整理を使っても免責されたり減額されたりしないので、きちんと支払うことが肝要です

減免制度もありますが、条件は非常に厳しいです。

災害に遭う、病気で働けないなどの場合には認められますが、健常者で普通に働いている場合は減免されませんので、ご注意ください。

税金からは逃れられないと知っておきましょう。

また、税金が未納だと支払い金に利子がつき延滞金が課されます。

税金はできるだけ早く支払うのが得策です。

国民年金も未納だと赤い封筒が送られてくる

国民年金は厚生年金と違い、自分で払わないといけないので未納が多くなります。

税金同様、催告状を無視していると差し押さえを通告する文書が年金事務所から赤い封筒で送られてきます

国民年金の場合、すぐに赤色の封筒で送られてくるのではなく、段階に応じて異なる色の封筒が送られてきます

国民年金を支払わないと、最初は青色の封筒に入った催告状が送られてきます。

次に、黄色の封筒に入った特別催告状が送られてきます。

これも無視するとピンク色の封筒に入った最終催告状が送られてきます。

最終催告状も放置すると、ピンク色の封筒に入った督促状が来ます。

督促状もスルーすると赤い色の封筒に入った差し押さえに関する文書が送られてきます。

国民年金を意図して支払わないなら個人の責任ですが、支払いたくても支払えないならきちんと年金事務所に相談しにいきましょう。

国民年金は督促状の段階になると延滞金として利子がついてしまいますので、ご注意ください

もし年金を支払えないようなら最低でも最終催告状の段階で年金事務所に行きましょう

条件によっては年金の分割払いが認められることがあります。

また前年度の収入が少ない場合は、減免制度を活用しましょう。

前年の所得によって、全額免除、4分の3免除、2分の1免除、4分の1免除が適用されます。

税金や国民年金は債務整理が使えない

税金や国民年金が支払えない場合、自己破産などの債務整理をして税金や年金から逃れようとする人が一定数いますが、残念ながら税金や国民年金には債務整理が使えません

一般的な借金は債務整理が使えますが、税金や国民年金の未納金には自己破産などの債務整理が使えないのです。

つまり、別の言い方をすれば税金や国民年金から逃れるすべはないということです

もし支払える資金がある場合は、グダグダ言わずさっさと支払った方が得です。

未納金の支払い義務(納税義務)があるだけでなく、支払いが遅れると延滞金(利息)も課されてしまいます。

例えば、住民税の延滞税率は、納付日から2カ月未満なら年利2.7%、納付日から2カ月以上なら年利9.0%です。

結構高い利息なので、放置しておくと大変な延滞金になってしまいます。

税金や国民年金は結局支払わないといけないものなので、延滞金が課される前にきちんと支払いましょう

支払えない場合は、市区町村の役場や年金事務所に行き、正しい手続きをしましょう

督促状・赤い封筒を放置せず解決した事例2選

ここでは、督促状や赤い封筒をきっかけにご相談いただき、解決に至った事例を2件ご紹介します(プライバシーに配慮し、内容は一部変更しています)。

事例1|裁判所からの支払督促に異議を出し、分割和解にまとめた事例

ご相談者は、数年前のカードローンについて裁判所から『支払督促』が届き、慌てて来所されました。期限まで残りわずかでしたが、私どもがただちに督促異議申立書を提出し、通常の訴訟へ移行させました。

その後の話し合いで、遅延損害金の一部減額と分割払いの和解が成立。給与差押えを回避し、無理のない範囲で返済を続けられる形に落ち着きました。期限内に動けたことが解決の決め手でした。

事例2|10年以上前の借金の督促に、消滅時効の援用で支払い義務をなくした事例

ご相談者には、10年以上前に滞納したまま放置していた借金について、債権回収会社から赤い封筒で督促が届きました。最後の返済から長期間が経過していたため、私どもは取引履歴を確認のうえ、消滅時効の援用通知を内容証明郵便で送付しました。

結果として時効の成立が認められ、支払い義務はなくなりました。もしうっかり一部を入金していれば時効が更新されていたケースで、早めに相談いただいたことが幸いした事例です。

まとめ

赤い封筒が送られてくるのは差し押さえ一歩手前なので、その前にきちんと対処しましょう

税金や国民年金は免責されませんし、支払わないでいると延滞金が課されますので、払わない方法を考えるより、きちんと早く支払った方が得です

税金が支払えない場合は市区町村の役所に行き、分割払いなどにできないか相談しましょう。

国民年金が支払えない場合は、年金事務所に行き、分割支払いの相談や減免の申請をしましょう。

赤い封筒が来る前に対処した方がいいですが、赤い封筒が来てしまった後でもきちんと対応すれば、差し押さえを回避することができます

大切なことは、督促状や催告状を無視したり放置したりせず、きちんと対処することです

払えないなら払えないで、きちんと関係各所に相談すれば差し押さえにはなりません。

督促状や催告状を見るとビックリしますが、勇気をもって相談しに行ったり手続きをしたりしてください。

解決の道はそこから始まります。

この記事がみなさまの参考になれば幸いです
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この記事を執筆した人

弁護士法人アクロピース代表弁護士
東京弁護士会所属

私のモットーは「誰が何と言おうとあなたの味方」です。事務所の理念は「最高の法務知識」のもとでみなさまをサポートすることです。みなさまが納得できる結果を勝ち取るため、最後まで徹底してサポートしますので、借金問題にお困りの方はお気軽に当事務所までご相談ください。

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