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土地を兄弟で相続するときの分割方法とは?もめるケースやトラブル回避法も解説【弁護士監修】
「実家の土地、兄弟でどう分ければいいのか」
「弟が実家に住み続けたいと言っているが、自分の取り分はどうなるのか」
親が亡くなった後、兄弟間で最もトラブルになりやすいのが「土地・不動産」の相続です。現金のように1円単位できれいに分けることができないため、誰が取得するか、いくらで評価するかで意見が対立しやすいからです。
この記事では、土地を兄弟で円満に分けるための5つの分割方法と、具体的なシミュレーション、トラブル回避の鉄則を解説します。
曖昧な知識のまま話し合いを進めると、修復不可能なほど兄弟仲が悪化しかねません。最適な分割方法を見つけ、納得のいく相続を実現するために、ぜひ最後までご覧ください。
分割方法の5つの選択肢:土地の分割方法は「現物(分ける)」「代償(買い取る)」「換価(売る)」「共有(一緒に持つ)」「放棄」の5つ。土地の広さや兄弟の経済状況に合わせ、全員が納得する最適解を選ぶ必要がある。
「共有名義」は避ける:「とりあえず共有名義」は問題の先送りに過ぎない。将来的に売却も建て替えもできなくなる「負動産」化の最大要因となるため、安易な共有化は避けるのが鉄則。
最大の火種は「評価額」:トラブルの9割は「いくらで計算するか(評価額)」の認識ズレから起きる。話し合いの初期段階で、安い「固定資産税評価額」を使うか、高い「実勢価格」を使うか合意をとることが不可欠。また、実勢価格をいくらとするのかも、決まった計算方法があるわけではなく、合意が困難
実家を守る条件:特定の兄弟が実家に住み続けるなら、他の兄弟へ現金(代償金)を支払う「代償分割」が原則。手元に現金がない場合は、売却して現金を分ける「換価分割」への切り替えも検討すべき。
解決の最短ルート:当事者同士の話し合いは感情論になりがち。「早めの遺産分割協議」と、こじれそうな気配があれば即座に「第三者(弁護士・専門家)」を入れることが、兄弟の縁を守る唯一の方法。
兄弟間での土地相続は、分割方法を巡って最もトラブルになりやすい案件の一つです。
私たち「弁護士法人アクロピース」は、共有名義のリスクを回避し、ご家族全員が納得できる公平な解決策をご提案します。兄弟関係が悪化する前に、初回60分無料相談にて見通しをご確認ください。
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土地・実家を兄弟で分ける5つの方法
土地や実家の相続において、兄弟間の利害調整は容易ではありません。分割方法は大きく5つに分類され、不動産の状況や相続人の経済力によって最適な手段が異なります。
各手法の全体像と特徴を把握し、ご自身の状況に合致する選択肢を見極めましょう。
| 分割方法 | 概要 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 1. 現物分割 | 土地を物理的に分筆して分ける | 広い土地がある場合 |
| 2. 代償分割 | 一人が土地を取得し、他の兄弟に代償金を支払う | 土地を残したい・住み続けたい人がいる場合 |
| 3. 換価分割 | 土地を売却し、現金を分ける | 誰も土地を利用しない場合 |
| 4. 共有分割 | 兄弟全員の名義で共有する | ※推奨しない(トラブルの元) |
| 5. 相続放棄 | 最初から相続権を放棄する | 借金が多い、関わりたくない場合 |
それぞれの詳細と注意点について、順を追って解説します。
弁護士 佐々木一夫監修者コメント
土地は現金と異なり分割が難しく、兄弟間トラブルの最大の火種となります。特に注意すべきは、安易な「共有名義」による解決の先送りです。これは将来、売却も活用もできない状態を招く原因となります。
現物分割
現物分割は、一筆の土地を測量・分筆し、物理的に分けて取得する方法です。各相続人が独立した所有権を持てるため、売却や建築の自由度が高く、将来的な権利トラブルを未然に防げる点が最大の強みといえます。
一方で、土地の形状や接道状況によっては、分割後の資産価値に格差が生じるリスクも孕んでいます。
現物分割の主なメリットとデメリットは以下の通りです。
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| メリット | 権利関係が明確になり、互いに干渉せずに済む売却や建築など、各自が自由に土地を活用できる |
| デメリット | 土地が狭い場合、細切れになり利用価値が下がる道路付けや形状により、公平に分けるのが難しい測量や分筆登記に費用がかかる。 分けた土地の評価額を決めるのが難しい。 |
例えば、角地と奥まった土地では、面積が同じでも資産価値は同等になりません。単純に面積で案分するだけでは、実質的な不公平が生じやすい点に留意が必要です。
関連記事:不動産の遺産分割の4つの方法とは?遺産分割協議書についても解説
代償分割
代償分割は、特定の相続人が不動産を取得する代わりに、他の相続人へ「代償金」を支払うことで公平性を保つ手法です。「長男が実家を継ぐ」といったケースで多用されますが、取得者に十分な資力がないと成立しないという側面があります。
現金が用意できない場合でも、共有持分を買い取る形で解決できるケースがあるため、諦める前に検討が必要です。
代償分割の特性を以下に整理しました。
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| メリット | 土地や家をそのまま残せる公平な遺産分割を実現しやすい |
| デメリット | 土地を取得する人に、支払能力(現金)が必要土地の評価額をいくらにするかで揉めやすい |
なお、代償金の原資確保が難しい場合でも、工夫次第で解決できるケースもあります。実際に、当事務所において兄弟間で共有持分の買取りによって代償分割を成立させた事例がありますので、詳しくは以下をご覧ください。
解決事例:【アクロピース解決事例集・遺産分割交渉】関係が悪化した相続人との交渉により、不動産の単独取得を実現したケース
換価分割
換価分割は、不動産を売却して現金化し、その代金を分割する方法です。1円単位での分配が可能であり、公平性が最も高い解決策といえます。実家に戻る予定がない場合や、空き家の維持管理リスクを回避したい場合に有効な選択肢です。
売却の手間や譲渡所得税の負担は生じますが、親族間のしこりを残さない「クリーンな相続」が実現します。
換価分割における具体的なメリット・デメリットは以下のとおりです。
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| メリット | 1円単位で公平に分割できるため、不満が出にくい固定資産税などの維持費から解放される |
| デメリット | 実家や先祖代々の土地を手放すことになる売却時に譲渡所得税や仲介手数料がかかる |
「誰も住まない家」を放置することは、資産価値の低下を招きます。将来的なリスクを考慮すれば、換価分割は合理的な判断といえるでしょう。
関連記事:遺産相続の分配を決める方法とは?法定相続分や注意点をわかりやすく解説
共有分割
共有分割は、一つの不動産を兄弟全員の共有名義で登記する方法です。手続きが簡便で一見公平に思えますが、法的な観点からは最も推奨できない危険な選択肢といわざるを得ません。共有状態の解消は極めて困難であり、将来的に以下のような深刻な事態を招くからです。
- 売却や建て替えには共有者全員の同意が必要で、一人の反対では何もできなくなる
- 兄弟が亡くなると、その子供(従兄弟同士)が共有者となり、人数が増えて収拾がつかなくなる
により、共有物の変更(建て替え・大規模修繕等)には共有者全員の同意が必要であり、管理行為(賃貸借契約等)には持分の過半数の同意が必要です。(民法第251条・第252条)
共有者間で意見が対立すると、不動産の有効活用が困難となり、次世代にも問題を持ち越すことになります。共有名義にするのは、あくまで売却を前提とした一時的な措置に留めるべきです。
相続放棄
相続放棄は、家庭裁判所での申述により、最初から相続人ではなかったものとする手続きです。被相続人に多額の借金がある場合や、親族関係との断絶を望む場合に利用されます。
注意すべきは、特定の財産(不要な土地)のみの放棄は認められず、預貯金などのプラス財産も一切受け取れなくなる点です。
相続放棄のメリット・デメリットは以下のとおりです。
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| メリット | 被相続人の借金を背負わなくて済む遺産分割協議に参加する必要がなくなる |
| デメリット | 実家などの欲しい財産も一切もらえない一度放棄すると、原則撤回できない |



「土地はいらないが、現金は欲しい」という要望であれば、相続放棄は適しません。その場合は、遺産分割協議において、自身の取得分を現金のみにするよう交渉する必要があります。
関連記事:相続放棄の手続きの流れは?相続放棄の基本や申述費用・必要書類も解説
親名義の土地を兄弟で相続する場合の基本ルールと注意点
親の相続が発生した場合、その土地は相続人全員の共有財産(遺産)です。
原則として、親の子全員(兄弟姉妹の間で相続する場合)が第1順位の法定相続人です。ただし遺言書で「長男に全て相続させる」等の指定がある場合は、その内容が原則として優先されます。なお、他の子には遺留分(法定相続分の1/2)の請求権があるため、遺留分侵害額請求により最低限の相続分を確保できます。
また、遺産分割協議を経て「相続登記(名義変更)」を完了させない限り、その土地は法律上、全員の合意がないと自由に処分できない点に注意が必要です。
名義変更を放置した場合に生じる具体的なリスクは以下のとおりです。
| リスク | 具体的な弊害 |
|---|---|
| 不動産の凍結 | 親名義のままでは、売却契約や担保設定ができない |
| 権利関係の複雑化 | 放置中に次の相続が発生し、権利者がネズミ算式に増える(数次相続) |
| 相続登記義務化 | 2024年4月から相続発生から3年以内の相続登記が義務化されており、正当な理由なくこれを怠ると10万円以下の過料のの制裁を受けることがある |
名義変更の手続きを先送りすると、将来的に土地を動かせなくなる事態を招きかねません。



自身の権利を確実に守るためにも、親の相続が発生したら速やかに登記手続きを進めることが重要です。
【シミュレーション】3000万円の土地を兄弟2人で相続する場合の分割方法
相続人が兄弟2人のみ、かつ遺産が「評価額3,000万円の実家(土地建物)」だけであるケースを想定します。この場合、法定相続分は2分の1ずつとなり、各自1,500万円相当の権利を有するのが原則です。
しかし、不動産は現金のように物理的な分割が容易ではありません。誰が不動産を取得し、どのように公平性を保つかが最大の争点となります。各分割方法を選択した場合に生じる具体的な権利関係と、予想される結末を比較検討しましょう。
以下の表は、兄が「実家に住み続けたい」と希望し、弟が「現金化を望んでいる」という典型的な対立構図におけるシミュレーション結果です。
| 分割方法 | 兄(実家に住みたい) | 弟(家を出ている) | 結果 |
|---|---|---|---|
| 現物分割 | 土地の半分(1,500万円分)を取得 | 土地の半分(1,500万円分)を取得 | 建物の解体が必要になる可能性が高く、資産価値を損なう恐れがある。 |
| 代償分割 | 土地全体(3,000万円)を取得 | 兄から1,500万円の現金を受け取る | 兄は家を守れるが、弟へ支払う多額の現金(代償金)を用意しなければならない。 |
| 換価分割 | 売却益の半分(1,500万円)を受け取る | 売却益の半分(1,500万円)を受け取る | 土地は失うことになるが、双方が公平に現金を手にでき、不満が残りづらい。 |
| 共有分割 | 持分1/2を所有 | 持分1/2を所有 | 兄が住み続ける場合、弟から「家賃」や「持分の買取」を要求され、トラブルに発展しやすい。 |
選択する手法によって、兄の金銭負担や土地の所有形態が大きく異なります。このケースでは、代償分割以外の手法では、兄が住まいを失うか、あるいは将来的な紛争の火種を残す結果となるでしょう。



兄弟双方の生活状況と資金力を考慮し、最も現実的でリスクの低い選択肢を模索することが大切です。
兄弟で土地を相続するときによくあるトラブル例
「兄弟仲が良いから問題ない」という楽観的な想定は、不動産相続において最大の懸念事項です。
現金とは異なり、土地は分割が困難である上に価値が不明瞭なため、潜在していた不公平感が一気に噴出し、修復不可能な対立へと発展するケースが後を絶ちません。
相続現場で頻発している典型的な紛争パターンを理解し、トラブルの火種がどこにあるのかを把握しましょう。
| トラブル例 | 原因・背景 |
|---|---|
| 「実家の評価額」で揉める | ・兄「固定資産税評価額で安く計算したい」 ・弟「実勢価格(時価)で高く売りたい」 ※評価基準のズレが原因。 |
| 代償金が払えない | ・実家を継ぎたいが、兄弟に渡す現金がない。 ・結果、実家を売らざるを得なくなる。 |
| 寄与分・特別受益の主張 | ・「親の介護をしたから多く欲しい」(寄与分) ・「兄は生前に家を建ててもらっている」(特別受益)過去の不公平感が爆発する。 |
| 誰も実家を欲しがらない | ・田舎の土地で価値が低く、維持費がかかる。 ・「お前が継げ」と押し付け合いになる。 |
| 使い込みの疑い | ・同居していた兄弟が、親の預金を使い込んでいたという疑惑。 ・不信感から遺産分割協議が進まなくなる。 |
このように、金銭的な利害対立だけでなく、過去の介護負担や生前贈与といった感情的なしこりが再燃する点も土地相続の特徴です。
中でも最も深刻化しやすいのが、互いの主張する「土地の評価額」に大きな乖離が生じるケースです。



土地には「一物四価(実勢価格・公示地価・路線価・固定資産税評価額)」と呼ばれる複数の価格基準が存在し、採用する基準次第で評価額が数百万から数千万円も変動するため、合意形成が難航します。
関連記事:遺産相続トラブルになりやすいケースとは?実例と対処法を弁護士が紹介
お役立ちガイド
相続における不公平や相続関係者のトラブルでお悩みの方は、
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土地の相続で兄弟とトラブルになったときの解決フロー
当事者同士の話し合いが平行線をたどる場合、感情的な対立が深刻化する前に、法的な手続きへ移行すべきです。解決までのプロセスは、以下の3つのステップで段階的に進行します。
| フロー | 概要 | 決定の性質 |
|---|---|---|
| 1. 協議 | 当事者間の話し合い | 全員の合意が必要 |
| 2. 調停 | 調停委員による調整 | 合意が必要(話し合いベース) |
| 3. 審判 | 裁判官による判断 | 強制的(合意不要) |
まずは、相続人全員で「遺産分割協議」を行い、合意形成を目指します。
協議が整わない場合は、次に家庭裁判所へ「遺産分割調停」を申し立てます。遺産分割調停は、第三者である調停委員が間に入るため、直接顔を合わせずに調整できるのがメリットです。
調停が不成立となった場合、遺産分割審判手続に移行し、最終的には裁判官が法的強制力のある決定を下します。(参照:家事事件手続法|第272条第4項)
段階が進むほど解決までの期間は長期化し、当事者の意向を反映した柔軟な解決も難しくなります。



納得のいく結果を得るためには、審判に至る前の段階で専門家の助言を仰ぐことが重要です。
【状況別】土地の相続を兄弟間でスムーズに進めるポイント
土地の相続において最適な解決策は、対象となる不動産の「立地」や「利用状況」によって大きく異なります。画一的な対応は避け、個別の事情に応じた戦略を立てることが、兄弟間の争いを防ぐ第一歩です。
本項では、代表的な3つのケースにおける法的・税務的な観点からの攻略法を解説します。
- 【都市部】評価額が高い土地の場合
- 【地方・農地】買い手が少ない土地の場合
- 【空き家】実家を利用しない場合
【都市部】評価額が高い土地の場合
都市部の土地は資産価値が高く、それに伴い相続税の負担も重くなる傾向です。相続税対策として、都市部の土地の場合は、『小規模宅地等の特例』の適用可否を最優先で検討してください。
この特例を活用すれば、特定居住用宅地等(330㎡まで)は評価額を最大80%減額でき、納税額を大幅に圧縮できます。
ただし、適用には以下のような厳格な要件を満たす必要があります。(参照:国税庁|No.4124 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例))
- 同居親族が相続する
- 申告期限まで居住・所有を継続する など
また、特定の相続人が土地を取得する場合、他の兄弟へ支払う代償金が高額になりがちである点にも注意が必要です。
※小規模宅地等の特例は相続税の計算上の減額であり、遺産分割の代償金の計算上は減額されません。
都市部の土地相続における戦略の要点を以下にまとめました。
| 項目 | 対策・ポイント |
|---|---|
| 節税対策 | 小規模宅地等の特例を活用し、評価額を下げる |
| 分割資金 | 代償分割を選択する場合、早めに現金調達の目処を立てる |
| リスク管理 | 共有名義は避け、将来的な売却の自由度を確保する |
「小規模宅地等の特例」の適用可否は相続税額を数百万単位で左右する可能性があります。自己判断はせず、必ず税理士に確認しましょう。
【地方・農地】買い手が少ない土地の場合
需要が乏しい地方の土地や農地は、保有コストばかりが嵩む「負動産」化するリスクを孕んでいます。放置すれば固定資産税や維持管理の負担が続くため、売却が困難な場合は「相続土地国庫帰属制度」の利用を視野に入れましょう。
「相続土地国庫帰属制度」は、審査を経て負担金を納付することで、土地を国に引き渡せる制度です。負担金の額は、10年分の管理費相当額を考慮して計算されます。宅地(市街化区域等)については面積にかかわらず20万円、その他の土地については面積に応じて算定します。(参照:法務省|相続土地国庫帰属制度について)
ただし、あらゆる土地が引き取られるわけではないため、並行して近隣住民への譲渡や自治体への寄付も検討しましょう。
| 処分方法 | 概要・注意点 |
|---|---|
| 相続土地国庫帰属制度 | 国に土地を返す制度。審査と負担金(20万円〜)が必要。 |
| 隣地への贈与 | 隣地所有者に無償譲渡する。測量費用の負担交渉がカギ。 |
| 空き家バンク | 自治体の制度に登録し、安価でも買い手を探す。 |
兄弟間で押し付け合いになる前に、早急に手放すルートを確保することが重要です。土地の状況に合わせて、複数の処分方法を同時に検討してください。
【空き家】実家を利用しない場合
居住予定のない実家を放置することは、建物の老朽化や「特定空家」指定による固定資産税の増額を招きます。このケースでは「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除の特例」を活用した早期売却が有効です。
相続した空き家を耐震改修または取り壊して更地にし、売却した場合に譲渡所得から最高3,000万円を控除できます。
「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除の特例」の適用を受けるための主な要件は以下のとおりです。
| 特例の要件 | 内容 |
|---|---|
| 対象不動産 | 昭和56年5月31日以前に建築された家屋(区分所有建築物を除く)で、相続開始直前に被相続人が一人で居住していたこと |
| 譲渡時期 | 相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日まで |
| 売却金額 | 売却代金が1億円以下であること |
| 用途制限 | 相続時から譲渡時まで、事業・貸付・居住の用に供されていないこと |
| 相続人数 | 相続又は遺贈により取得した相続人の数が3人以下であること |
| 譲渡先 | 親子や夫婦など特別の関係がある者への譲渡でないこと |
なお、相続開始直前に被相続人が老人ホーム等に入所していた場合は、追加の要件を満たす必要があります。詳細は国税庁のホームページで確認してください。
この特例には明確な期限(相続開始から3年目の年末まで)が設けられています。



期限を徒過して恩恵を逃さないよう、遺産分割協議が整い次第、速やかに売却活動へ着手すべきです。
土地相続に関するよくある質問
実家の相続でやってはいけないことは何ですか?
最も避けるべきは「とりあえず共有名義にする」ことです。共有名義にすると将来の売却や活用が著しく困難になるリスクがあります。
また、遺産分割協議が完了する前に、被相続人の預金を勝手に引き出したり、独断で実家をリフォームしたりする行為も厳禁です。これらは他の相続人との深刻なトラブルの原因となるため、必ず話し合いがまとまってから行うようにしましょう。
土地の所有者が死亡した場合、相続人は誰になりますか?
配偶者は常に相続人となります。
配偶者に加え、第一順位が「子(子が相続開始以前に死亡している場合は孫が代襲相続)」、子がいない場合は第二順位の「直系尊属(父母・祖父母)」、子も直系尊属もいない場合は第三順位の「兄弟姉妹(兄弟姉妹が死亡している場合は甥・姪が代襲相続)」が相続人です。
被相続人に子がいない場合、配偶者と兄弟姉妹が共同で相続するケースも発生します。誰が相続人になるかを正確に把握するため、戸籍謄本等で親族関係を確認することが重要です。
兄弟で土地の相続をする場合、一人だけ放棄することはできますか?
兄弟の土地相続を一人だけ放棄することは可能です。家庭裁判所で相続放棄の手続きを行えば、その人は初めから相続人ではなかったものとして扱われます。
ただし、借金だけでなくプラスの財産も一切受け取れなくなる点に注意が必要です。「土地はいらないが、代わりの現金は欲しい」という場合は、相続放棄ではなく、遺産分割協議の中で「代償分割」や「換価分割」による解決を検討する必要があります。
兄弟で土地の相続をする場合、相続税はどうなりますか?
遺産総額が「基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)」を超える場合に申告と納税が必要です。
例えば相続人が兄弟2名なら、基礎控除額は4,200万円となり、これを超える遺産がある場合に相続税の申告義務が生じます。実際の税額は、課税遺産総額を法定相続分で按分し、累進税率を適用して計算します。
土地の評価額は高額になりやすく、預貯金が少なくてもこの基準を超えるケースが少なくありません。納税には期限があるため、路線価などを確認し、早めに税理士へ試算を依頼することが重要です。
兄弟の一人が死亡している場合、土地相続はどうなる?
被相続人より先に兄弟が死亡している場合、その子供(甥・姪)が権利を引き継ぐ「代襲相続」が発生します。代襲相続になると、世代や関係性の異なる親族が協議に加わるため、土地相続の話し合いが複雑化する可能性があります。
| 代襲相続のリスク | 詳細 |
|---|---|
| 合意形成の難航化 | 甥・姪と関係が希薄な場合、遺産分割の合意形成が難航しやすい |
| 調整負担の増加 | 権利者が増えるため、手続きや連絡の調整負担が激増する |
代襲相続では、顔を合わせたこともない親族との交渉を余儀なくされるケースも少なくありません。無用な混乱を避けるためにも、事前に戸籍等で相続人の範囲を正確に特定しておくことが不可欠です。
まとめ|兄弟の土地相続は「早めの話し合い」と「専門家連携」が成功のカギ
兄弟間の土地相続は感情が絡みやすく、対応を誤ると絶縁の危機も招きます。円満解決には、将来の禍根となる「共有名義」を避け、代償金の準備や評価額基準の合意を早めに行うことが鉄則です。
もし話し合いが感情的になったり、不公平感が生じたりした場合は、無理に当事者だけで解決しようとせず、早めに弁護士へ相談することをおすすめします。法的根拠に基づく第三者の助言は、冷静な判断の一助となります。



ただし、個別の事案により結論は異なるため、具体的な状況に応じた専門家の助言を受けることが重要です。
相続問題の相談はアクロピース
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