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不動産の共有名義で片方が死亡した場合の相続は?手続き・解決法を弁護士が解説

「不動産の共有名義で片方が死亡した場合、相続人はどうなる?」
「見知らぬ親族が相続人になって、トラブルにならないか不安…」
不動産の共有名義人が死亡すると、共有名義人の相続人が共有持分を相続することになります。
共有持分の相続では、権利関係が複雑になることも多く相続人間のトラブルが起こりやすいです。
この記事では、共有名義人が死亡してどのように手続きを進めたら良いのかお困りの方に向けて、次の内容について詳しく解説します。
持分は法定相続人が引き継ぐ:亡くなった方の持分は、他の共有者へ自動で移るわけではなく、法定相続人が相続します。
手続きは4ステップが基本:「遺言確認→相続人確定→遺産分割協議→相続登記」の順で進めるのが鉄則です。
共有状態の放置はリスク大:相続人が増えると、売却や管理に共有者全員の同意が必要になり、資産活用が進まなくなります。
相続税は「持分割合」で評価:不動産全体ではなく「亡くなった方の持分」のみで計算します。遺産総額が基礎控除内なら非課税です。トラブル回避には早期相談が大切:共有不動産は権利関係が複雑になりやすいため、紛争を防ぐには早めに弁護士へ相談することが重要です。
弁護士 佐々木一夫共有不動産の相続をめぐるトラブルを回避するには、手続きの流れや相続税などについて理解しておくことが重要です。
共有不動産の相続手続きをトラブルなく進めたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
弁護士法人アクロピースは累計約7,000件以上の相談実績に基づき、共有不動産・共有物分割請求について、まずは無料相談から受け付けております。
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不動産の共有名義人が死亡した場合の相続人は?


不動産の共有名義人が死亡した場合、その人が持っていた「共有持分」がどのように扱われるのか疑問に思う方も多いでしょう。
本項では、共有名義人が死亡した際の持分の行方について、以下の3つのポイントに分けて詳しく解説します。
それでは、それぞれのケースにおいて誰が持分を取得し、どのような点に注意すべきなのか、具体的に見ていきましょう。
他の共有者に自動的に名義が移るわけではない
不動産の共有名義人の一人が死亡した場合、「亡くなった人の持分は、残された共有者にそのまま移るのでは?」と誤解されがちです。
しかし、自動的に他の共有者に名義が移ることはありません。
死亡した人の持分は独立した財産として扱われ、原則として「亡くなった人の相続人」へ引き継がれることになります。
原則として「法定相続人」が亡くなった人の持分を相続する
亡くなった方の持分は、原則として配偶者や子どもなどの「法定相続人」が引き継ぎます。この際、誰が相続するかによって、その後の共有状態は大きく変わります。
相続パターン別の共有状態の変化は、以下のとおりです。
| 相続人の状況 | 共有状態の変化・影響 |
|---|---|
| 相続人が複数いる | 各自が持分を分割して引き継ぐため、共有者がさらに増え、権利関係がより複雑化する |
| 相続人と共有者が同一 | (例:父と子で共有し、子が相続)子が父の持分を吸収するため、単独所有になり共有状態が解消される |
残された共有者と相続人が同一人物である場合は、共有者の数が減るため不動産の管理がしやすくなるでしょう。
相続人が誰もいない場合は他の共有者のものになる
亡くなった共有者に法定相続人が一人もいない場合、最終的にその持分は「他の共有者」のものになります(民法第255条)。
しかし、死亡した瞬間にすぐ名義が移るわけではなく、以下のような厳格な清算手続きを経る必要があります。
持分が他の共有者に移るまでの基本ステップは、以下のとおりです。
- 相続財産清算人の選任:家庭裁判所に申し立てを行う
- 債権者等への支払い:未払いの借金などがあれば清算する
- 特別縁故者への財産分与:生前お世話になった人へ引き継ぐか確認する
これらの手続きをすべて終え、それでも行き場がなくなった持分のみが、最終的に他の共有者へ帰属することになります。時間と手間がかかる点に留意しておきましょう。
不動産の共有名義人が死亡した場合の相続手続きの流れ


不動産の共有名義人が死亡した場合の相続手続きの流れは、次のとおりです。
相続人間のトラブルが起こるリスクを減らすには、それぞれの手続きを適切に進める必要があります。ここからは、それぞれの手続きの内容について詳しく解説します。
なお、相続手続きの流れについて、より詳しく知りたい方はこちらの記事も併せてご覧ください。
関連記事:遺産相続手続きは自分でできる?手続きの流れ、自分で進めるメリット・デメリットを解説
共有名義人が死亡したときに、最初にすべきことは遺言書の有無を確認することです。
遺言書の有無によって、その後の手続きの流れが大きく変わります。
遺言書がある場合には、原則として遺言書の内容に従って共有持分が相続されます。
遺言書には、自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言の3つの種類があり、公正証書遺言以外の場合には、家庭裁判所での検認手続きが必要です。



検認手続きとは、遺言書の存在や内容を相続人全員に知らせるとともに、裁判所の関与なしに遺言書を開封することによる偽造や変造を防止するための手続きです。
検認手続きを経ることなく遺言書を開封すると、過料の制裁を受ける可能性があります。
遺言書がない場合には、相続人間で遺産分割協議を行って誰がどの割合で共有持分を相続するのかを決めます。
遺言書の種類や遺言書を調べる方法について、より詳しく知りたい方はこちらの記事も併せてご覧ください。
遺産分割協議は、法定相続人全員で行わなければなりません。
法定相続人が誰であるのかを確定させるには、被相続人(亡くなった人)の出生から死亡までの戸籍を調査する必要があります。
法定相続人は、民法で定められた相続人のことです。
被相続人に配偶者がいる場合、配偶者は常に相続人となります。配偶者以外の相続人は、次の順位に従って決まります。
- 第一順位 直系卑属(子や孫など)
- 第二順位 直系存続(父や母など)
- 第三順位 兄弟姉妹
戸籍の調査を行うと、配偶者や子どもが把握していない婚外子や前婚の際の子どもなどが発覚することもあります。
なお、遺産分割協議を進めるためには、法定相続人を確定させるだけでなく、共有不動産を含む全体の相続財産の調査も必要です。
遺産分割協議とは、相続人全員の同意で誰がどの割合で遺産を相続するのかを決める手続きです。
不動産の共有持分についても、遺産分割協議の中で法定相続人のうち誰がどの割合で相続するのかを決めることになります。
遺産分割協議の結果、複数の相続人が共有持分を相続する場合には、共有者の数が増えます。
共有者の数が増えると管理や処分についての意見がまとまらず、トラブルが起こりやすくなるため、出来る限り共有者の数を増やさない方向で協議を進めるべきです。
遺産分割協議は、相続人全員が同意しなければ成立しません。



相続人の足並みが揃わずに協議が調わないときには、調停や訴訟で分割方法を決める必要があります。
不動産の遺産分割の方法について詳しく知りたい方は、こちらの記事も併せてご覧ください。
遺産分割協議や訴訟で誰が共有持分を相続するのかが決まったら、共有不動産の名義変更を行います。
共有不動産の名義変更を行うには、法務局での登記手続きが必要です。
なお、相続の登記手続きについては、令和6年4月1日に義務化されました。
第76条の2
所有権の登記名義人について相続の開始があったときは、当該相続により所有権を取得した者は、自己のために相続の開始があったことを知り、かつ、当該所有権を取得したことを知った日から三年以内に、所有権の移転の登記を申請しなければならない。遺贈(相続人に対する遺贈に限る。)により所有権を取得した者も、同様とする。
正当な理由なく3年以内に登記を申請しない場合は、10万円以下の過料が科される可能性があります。早めに手続きを済ませるようにしましょう。
共有不動産の名義変更について詳しく知りたい方は、こちらの記事も併せてご覧ください。
共有持分を相続する際の相続税について


ここでは、共有持分を相続する際の相続税について、次の3つのテーマを解説します。
相続税評価の対象となるのは共有持分の割合について
共有持分で相続税評価の対象となるのは、共有不動産全体ではなく共有持分の割合についてのみです。
たとえば、評価額が5000万円の不動産について、被相続人が2分の1の共有持分を所有していた場合には、5000万円の2分の1に相当する2500万円が相続税の課税対象となります。
遺産総額が基礎控除額の範囲内の場合には相続税が発生しない
共有持分を相続する場合でも、被相続人の遺産総額が基礎控除額の範囲内のときには相続税は発生しません。
相続税の基礎控除額は、次の計算式で算出されます。
3000万円+600万円×法定相続人の数
たとえば、法定相続人が配偶者と子ども2人の計3人の場合、基礎控除額は3000万円+1800万円(600万円×3人)で4800万円となります。
このケースで、被相続人が6000万円の不動産について2分の1の共有持分を所有していた場合、相続税評価額は3000万円です。
そのため、共有持分以外に1800万円を超える遺産がない限り、基礎控除の範囲内となるため相続税は発生しません。
控除や特例の適用により相続税が発生しないケースもある
相続税の評価額が基礎控除額を超える場合でも、他の控除や特例を適用することで相続税が発生しないケースもあります。
たとえば、共有持分を相続するのが配偶者である場合には、配偶者控除により、遺産総額が1億6000万円を超えない限り相続税は発生しません。
共有持分の相続については、小規模宅地等の特例が適用されるケースもあります。



相続税の控除や特例について、何が適用対象となるかを判断するには専門的知識が必要です。
相続税について不安のある方は、専門家に相談することをおすすめします。
不動産の共有名義人が死亡した場合の注意点
不動産の共有名義人が亡くなってしまったときは、次の2つの点に注意してください。
それぞれの注意点について詳しく解説します。
共有不動産をめぐるトラブルが発生しやすくなる
相続により共有不動産の名義人が増えると、共有不動産をめぐるトラブルが発生しやすくなります。
共有不動産は、共有者の数が増えるとその分だけ管理が大変になります。
- 共有不動産を売却するには共有者全員の同意が必要
不動産を賃貸に出したり、用法を変更したりするのには、過半数の同意が必要共有者の数が増えると、意見を合わせるのが難しくなるため、共有不動産の管理をめぐるトラブルが起こりやすいのです。



共有不動産をめぐるトラブルは、共有名義を誰が相続するかを決める段階で発生する可能性もあります。
さらに、相続が確定したあとも、共有名義を解消するためのトラブルが起こる可能性があります。
トラブルを防ぐには、後ほど詳しく説明しますが、生前贈与や遺言書の作成など生前の対策が重要です。
共有名義人の住宅ローンを相続する可能性がある
相続人かつ共有名義人の立場にある人は、被相続人の住宅ローンを相続してしまう可能性があります。
たとえば、自宅を被相続人(夫)と配偶者が共有していた場合、被相続人の死亡によって配偶者が共有持分だけでなく、住宅ローンを相続してしまう可能性があるのです。
共有不動産を相続したとしても、住宅ローンを支払えない場合には不動産を手放さなければならなくなってしまいます。
共有不動産の相続人となる場合には、住宅ローンの内容や団信加入の有無などを確認しておくようにしてください。
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共有名義人の死亡によるトラブルを防ぐ方法


共有名義人の死亡により共有者の数が増えると、不動産の管理や処分をめぐるトラブルが起こりやすくなってしまいます。
ここでは、共有名義人の死亡によるトラブルを防ぐ方法について、生前の対策と死後の対策に分けて解説します。
生前の相続対策を行う
共有不動産をめぐる相続トラブルを防止するための生前の相続対策としては、次のものが挙げられます。
- 生前贈与
- 遺言書
- 家族信託
生前贈与で他の共有者に持分を贈与すれば、共有不動産の共有状態は解消されます。
被相続人が亡くなる前に生前贈与で共有状態を解消しておけば、他の共有者と相続人との間の相続トラブルを回避することが可能です。
相続人のうち1人と不動産を共有している場合には、不動産を共有している相続人に共有持分を単独で相続させる旨の遺言書を作成しておけば、死後に不動産の共有状態は解消されます。



ただし、この場合には、他の相続人に不満を与えないよう、他の遺産で調整しておく必要があるでしょう。
家族信託を利用すると、自分が亡くなったときの相続だけでなく、次の代の相続についても相続先を決めることができます。
単独名義になる形で相続する
共有持分を複数の相続人で相続すると、トラブルが起こる可能性が高くなります。
生前の対策で共有状態を解消できなかった場合には、遺産分割協議の内容によって単独名義で相続できるよう調整すべきです。
被相続人に共有持分以外の遺産がある場合には、他の相続人に共有持分以外の遺産を多く渡すことで、共有者の数が増えるのを防ぐことができます。
たとえば、被相続人が配偶者と共有の不動産を所有しており、法定相続人として配偶者と2人の子どもがいる場合、法定相続分に従って相続手続きを進めると、不動産が配偶者と2人の子どもとの共有状態となってしまいます。



このケースで、子どもに預貯金を多めに相続させる代わりに、配偶者が共有持分を単独で相続すると、不動産の共有状態が解消されて、配偶者の単独所有とすることが可能です。
被相続人に他の遺産がなく遺産での調整が難しいときは、不動産を単独で相続する相続人が他の相続人に代償金を支払うという方法もあります。
遺産分割協議がまとまらない場合は「共有物分割請求」を検討する
遺産分割協議が難航し、いつまでも共有状態を解消できない場合は、「共有物分割請求」を検討しましょう。これは、共有状態の解消を他の共有者に対して法的に求める権利です。
分割の手段としては、主に以下の3つの方法から解決を目指します。
| 現物分割 | 土地などを物理的に切り分けて単独所有にする |
|---|---|
| 換価分割 | 不動産全体を売却して現金化し、持分割合に応じて分ける |
| 代償分割 | 誰か1人が不動産を取得し、他の共有者に代償金を支払う |
まずは当事者同士の協議(話し合い)から始めますが、まとまらなければ調停、最終的には訴訟(裁判)へと進みます。手続きが複雑になるため、早めに弁護士などの専門家へ相談するのが安心です。
不動産における不公平や不動産関係者のトラブルでお悩みの方は、
ぜひ弁護士法人アクロピースにご相談ください。
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共有名義の片方が死亡しても「今の家に住み続けられる」よう対策した事例
姉妹(AさんとBさん)で共有名義のマンションを購入し同居していましたが、Bさんの健康状態の悪化を機に、当事務所へご相談にいらっしゃいました。
- 遺言がない場合、マンションの持分が他の兄弟や兄弟の子に相続されてしまう
- 持分を相続しなかった側が、マンションに住み続けられなくなるおそれ
そこで、弁護士による以下のようなサポートを実施いたしました。
- 将来起こりうる相続トラブルの法的見地からの整理・アドバイス
- 自分の持分を相手に譲る内容の「相互の遺言書」の的確な作成
結果として、将来の複雑な相続手続きや親族間トラブルを未然に防ぎ、双方が安心して老後を過ごせる環境を整えることができました。
本事例の詳しい解決までの流れを知りたい方は、ぜひ以下の記事もご覧ください。
関連記事:【アクロピース解決事例集・遺言作成】マンションを姉妹で共有。どちらかが亡くなったときにも引き続き住み続けられるよう遺言を作成
不動産の共有名義人が死亡した人からよくある質問
共有名義だった家を他の相続人が相続した場合、家を追い出される可能性はある?
すぐに家を追い出される可能性は低いでしょう。たとえご自身の持分が少なくても、共有者には不動産全体を使用する権利があるため、他の相続人が一方的に退去を命じることは原則としてできません。
しかし、他の相続人の持分割合に応じた「家賃相当額」の支払いを求められるケースはあります。トラブルを避けるためにも、今後の住まい方や持分の買い取りについて早めに協議することが大切です。
相続人で揉めている間、空き家になった家の管理費は誰が払うべき?
遺産分割協議が長引いて不動産が相続人全員の共有状態にある間は、固定資産税やマンションの管理費などの維持費は、原則として法定相続分に応じて全員で負担します。
もし代表者1人が立て替えて支払った場合は、後から他の相続人に対して、負担割合に応じた金額を請求できます。



支払いを放置すると遅延損害金などが発生するリスクがあるため、協議中であっても誰が一旦立て替えるかを早めに決めておきましょう。
相続人が認知症だった場合はどう対応するべき?
相続人の中に認知症などで判断能力が不十分な方がいる場合、そのままでは遺産分割協議を行えません。無理に進めても、遺産分割協議自体が無効になってしまいます。
この場合、家庭裁判所に申し立てて成年後見人を選任してもらい、本人に代わって話し合いに参加してもらう必要があります。



後見人の選任には数ヶ月の時間がかかるため、不動産の売却や名義変更を予定している場合は、早めに申し立ての準備を進めましょう。
まとめ|共有名義の片方が死亡した際は弁護士に相談することが大切
不動産が共有名義で、その片方が死亡した際の相続は、権利関係が複雑で親族間のトラブルに発展しがちです。しかし手続きを放置すると、登記義務化による罰則や、権利者が増えて不動産が売却できなくなる危険があります。
今後の話し合いや対応に少しでも不安を感じたら、決して一人で抱え込まず弁護士にご相談ください。代理人となって煩わしい交渉や法的手続きをすべて代行することで、適切な改善策を取れるでしょう。
弁護士法人アクロピースでは、共有名義の複雑な相続トラブルにおいて豊富な解決実績がございます。「他の相続人と直接話したくない」「話が平行線で進まない」といった場合でもお任せください。
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