共有物分割請求を弁護士に依頼するメリットは?相談から解決までの流れ

共有物分割請求を弁護士に依頼するメリットは?相談から解決までの流れ

共有物分割請求を弁護士に依頼すれば、不動産の共有状態を解消する道が開けます。

不動産の共有状態は、管理方針の対立や売却を巡る意見の衝突などを招きやすく、トラブルの火種になるケースがあります。

共有物分割請求は、このような問題を法的に解決するための有効な手段です。

共有物分割請求における弁護士の役割を理解し、上手に活用できれば、スムーズな共有状態の解消が可能です。

本記事では、共有物分割請求を弁護士に依頼するメリットを解説し、具体的な手続きの流れをお伝えします。

共有問題で弁護士が解決できる内容についても解説していますので、最後までお読みください。

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目次

共有物分割請求の基礎知識

基礎知識

不動産の共有状態は、トラブルとなるリスクがあり、状況によっては早めに解消を検討する必要があります。

共有物分割請求は、共有不動産の問題を解決する一つの手段です。

共有物分割請求と共有物の分割方法について解説します。

共有物分割請求とは

共有物分割請求とは、民法第256条第1項に基づき、共有者が不動産の共有状態の解消を裁判所に求める法的手続きです。

不動産の共有状態は、管理や処分の方針などで共有者間の対立が生じやすく、トラブルの原因になっています。

共有者は話し合いを行った上で、解決が難しい場合は、裁判所に共有物分割請求の調停を申立てます

調停で合意が得られない場合は訴訟に進み、裁判所が分割方法を決定する流れです。

共有物分割請求は共有不動産の問題を解決するための重要な手段です。

共有物分割請求についての詳細は、こちらの記事をお読みください。

関連記事:共有物分割請求とは?共有状態の解消方法・弁護士に依頼するメリット

共有物の分割方法

共有物の主な分割方法には「現物分割」「代償分割」「換価分割」の3種類があります。

現物分割不動産を物理的に分割し、共有者それぞれが単独で所有する方法土地の場合は適用しやすい一方、建物や狭い土地は物理的な分割が難しい
代償分割
(価格賠償)
共有者の一人が不動産を単独で取得し、他の共有者に代償金を支払う方法代償金の額は共有者間で合意できない場合、裁判所が鑑定人を選任し、その鑑定結果を元に適正額を決定
換価分割共有不動産を売却し、売却代金を共有者間で分配する方法裁判所主導の競売が行われる

民法第258条第3項では、まず現物分割または代償分割を優先し、それが困難な場合に換価分割を行うと定められています。

共有物分割請求を弁護士に依頼するメリット

メリット

弁護士は法律の専門知識を駆使して、共有物分割請求における依頼者のサポートを行います。

共有物分割請求を弁護士に依頼する主なメリットには、以下の内容が挙げられます。

訴訟など各種手続きを代行してもらえる

共有物分割請求を弁護士に依頼すると、複雑な手続きがスムーズに進みます

共有物分割請求には、訴訟や調停の申し立て、必要書類の作成、裁判所とのやり取りなど専門的な業務が多く含まれます。

これらの対応を法律の知識がない状態で行うと、手続きに不備が生じたり、裁判所で不受理となったりするリスクがあるのです。

弁護士は、訴状の作成や裁判所への提出書類の準備、期日調整、調停や訴訟での代理交渉など依頼者の代わりに各種手続きを代行します。

共有者間の関係悪化を回避できる

弁護士は依頼者の代わりに、冷静に他の共有者との交渉に臨むため、感情的な対立を防ぎ、人間関係の悪化を回避します。

共有物分割請求の話し合いは、親族間で行われるケースが多く、感情が先立ち対立が深刻化するケースも珍しくありません。

法律に関する知識がないまま感情的なやり取りが続くと、問題が解決しないばかりか、修復ができないほど関係がこじれてしまう可能性があります。

しかし、弁護士が話し合いに介入すれば、法律に基づいた公平な調整を行ってくれるため、共有者間の冷静な話し合いが実現しやすくなります

共有物分割請求で共有者同士のトラブルを防ぐために、弁護士のサポートは重要な役割を果たすでしょう。

精神的な負担が軽減できる

共有物分割請求を弁護士に依頼すると、交渉や手続きの負担が軽減され、依頼者は精神的なストレスから解放されます。

他の共有者との交渉を自分で行うのは心理面などの負担が大きく、対応を間違えると大きなトラブルに発展する恐れもあります。

弁護士が共有物分割請求の交渉や手続きを代行すれば、依頼者は矢面に立つことなく解決を目指せるのです。

精神的な負担を軽減し、冷静かつ確実に問題を解決するには、弁護士への依頼が有効な手段です。

共有問題で弁護士が解決できる内容

解決

共有物に関する問題は複雑なケースが多く、弁護士への依頼によって適切に解決が図れます。

弁護士が解決できる共有問題には、以下の内容が挙げられます。

共有状態の解消

弁護士は共有物分割請求を通じて、共有状態が解消できます

「相手方が持分の売却に応じない」「他の共有者が話し合いを拒否する」などの状況では、自力で解決するのは難しいでしょう。

このようなケースでは、弁護士に依頼して共有物分割請求の調停の申立てや訴訟を提起するなどの法的手続きをとる必要があります。

共有物分割請求訴訟で全面的価額賠償の判決を得た場合には、相手方の持分を強制的に取得できるため、共有状態を終わらせて単独所有への移行が可能です。

他の共有者が持分の売却に応じない場合でも、弁護士への相談によって共有状態の解消への道筋が開けます。

共有解消を要求された場合の対応

弁護士は相手方から共有解消を要求された場合も、適切に対応します。

共有持分を第三者に売却する場合、価格を市場価値よりも低く評価するケースが多いです。

しかし、裁判所の判断によって共有物が売却される場合は、持分所有者が正当な対価を受け取る権利があります。

弁護士は、共有解消を求められた際に、持分所有者が不当に低い価格で売却しないためのサポートが可能です。

共有解消を要求された場合でも、弁護士は適正な対価を確保し、依頼者の不利益を回避します。

共有物分割請求は自分でできるのか

土地

共有物分割請求は、共有持分を所有していれば個人でも手続き可能です。

しかし、法律の専門知識がない人には難易度が高く、弁護士への依頼が賢明な選択といえます。

共有物分割請求は単に共有者間で話し合いを行うだけでなく、複雑な法的手続きをともないます。

必要書類の作成や不動産の評価額算定、さらに話し合いが整わない場合には調停や裁判に発展することもあるため、専門的な知識と経験が不可欠です。

これらの対応を誤ると、手続きの遅延や不利な結果につながるリスクがあります。

共有物分割請求では、以下のような手続きが必要です。

  1. 各種法的書類の作成
  2. 共有不動産の評価額の算定
  3. 話し合いが整わない場合の調停や裁判対応

これらの手続きを個人で進めるのは難しい場合が多いです。

共有物分割請求は、弁護士のサポートにより、スムーズかつ適切な対応が期待できます。

共有物分割請求を弁護士に依頼すべき理由

六法全書とバッチ

共有物分割請求の解決には適切な手順を踏む必要があり、弁護士のサポートは不可欠です。

弁護士に、共有物分割請求を依頼すべき主な理由を説明します。

トラブルや対立があるなら弁護士への依頼が一般的

共有物分割請求でトラブルや対立が発生した場合は、弁護士への相談は有効な手段です。

不動産の共有状態は、共有者全員が合意すれば円満に解消できますが、意見の対立や感情的な衝突があると話し合いが難航するケースも少なくありません。

協議がまとまらない場合、まず調停が行われ、解決しない場合には訴訟に発展して裁判所の判断を仰ぎます。

こうした法的手続きは専門的な知識が不可欠です。

書類作成や不動産評価額の算定などを個人で対応するのは難易度が高いといえるでしょう。

共有者間で対立を抱えているなら、弁護士への依頼がより確実な解決方法です。

他の専門家よりも弁護士であればワンストップで対応が可能

共有物分割請求は、不動産問題に詳しい弁護士に依頼することでワンストップ対応が可能です。

共有物分割請求には「土地家屋調査士」「司法書士」「不動産鑑定士」など、複数の専門家が関与するケースがあります。

それぞれの専門家に個別に依頼すると手続きが煩雑になり、進行が遅れる可能性もあるでしょう。

一方、不動産問題に精通した弁護士は、これらの専門家と連携し、すべての手続きを一括してサポートします。

共有物分割請求の過程で境界確定が必要な場合、弁護士は土地家屋調査士と協力して手続きを進めるため、迅速に対応できます。

また、共有者間の話し合いで合意に至らなかったときに、弁護士なら調停や裁判手続きへスムーズに移行できるため、依頼者が改めて別の専門家を探す必要がありません。

弁護士への依頼は、共有物分割請求をスムーズに進めるための有効な方法です。

早い段階から弁護士に依頼すれば、効率的に手続きが進み、依頼者の負担を軽減します。

共有物分割請求にかかる弁護士費用

弁護士費用

共有物分割請求を弁護士に依頼する際は、費用が発生します。

調停や訴訟に発展するケースもあり、事前に費用の目安について知っておくことで、依頼者は予算の見通しを立てやすくなり、安心して共有物分割請求を進められます

共有物分割請求を弁護士に相談してから解決までの流れ

法律相談

弁護士に共有物分割請求を依頼すると、問題解決までの各段階で適切にサポートしてくれます。

共有物分割請求の流れは、以下の通りです。

1.相談

共有物分割請求をスムーズに解決するためには、実績豊富な弁護士への相談が第一歩です。

経験豊富な弁護士は、これまでに数多くの共有物分割請求を扱った実績があり、さまざまな事例に対応してきた経験があります。

そのため、法的リスクを回避しながら、最適な解決方法の提案が可能です。

問題が複雑な場合でも、経験値の高い弁護士は、的確な判断で解決へ導く力をもっています

共有状態の解消は、実績がある弁護士への相談から始まります。

2.方針の検討

弁護士は、共有不動産の状況や共有者間の関係性を総合的に判断して、共有物分割請求の方針を決定します

まず、不動産の場所や形状、現在の使用態様を確認し、共有状態になった理由や共有者間の人的関係も方針の検討材料に加えます。

弁護士はこれらの要素を踏まえ、現物分割、代償分割など複数の方法を比較し、依頼者にとって最適な解決方法を提案してくれるのです。

3.交渉

弁護士は、共有者全員の利益と依頼者の権利のバランスを考慮しながら交渉を進めます

共有物分割請求では、対立が深刻化する前に話し合いによる解決を目指すことが重要です。

弁護士は法律の専門知識を活用しながら、共有者全員の利益を模索しつつ、依頼者にとって最善の条件を引き出す交渉を行います

しかし、共有者間で合意が得られない場合は、裁判所に共有物分割請求の調停申し立てが必要です。

調停では裁判官と調停委員が間に入り、共有者間の意見調整を図ります。

ここでも弁護士がサポートを行い、依頼者の主張を適切に伝え、有利な解決へ導きます。

4.訴訟の提起

共有物分割請求の調停が不成立の場合、必要に応じて訴訟を提起します

ただし、訴訟の過程でも柔軟な解決策を模索することが重要です。

弁護士は訴訟提起後も、依頼者が不利にならないよう和解の可能性を探りながら交渉を続けます

和解が成立すれば、裁判所の判断を待たずに共有状態を解消できるため、時間と費用の節約につながります。

共有物分割請求の訴訟の流れは、以下の記事も参考にしてください。

関連記事:【共有物分割請求訴訟】提起や訴訟の流れ・メリット、デメリット

5.共有の解消

共有物分割請求では、交渉または訴訟によって共有物の分割方法が決定し、最終的に共有状態が解消されます

話し合いで合意に至った場合は、現物分割や代償分割など、共有者全員が納得できる方法で共有物を分割し、解決を図ります。

一方で、話し合いでも調停でも合意できないときは、裁判所が現物分割、代償分割、換価分割の中から解決手段の判断が下されるのです。

弁護士は共有物分割請求の相談から訴訟まで一貫してサポートし、依頼者の状況に応じた最適な方法で共有状態の解消を目指します

共有状態が解消されると、不動産の処分や管理が自由になり、より効率的な資産の活用が可能になります。

弁護士法人アクロピースでは、ご依頼者様の負担を減らし、安心してご利用いただくために共有物分割請求の着手金を無料にてお請けしております。

不動産鑑定士、不動産業者、司法書士など他士業や業者と連携しており、面倒な手続きもすべて一括して対応させていただきます。

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まとめ|不動産の共有状態で悩んでいるなら弁護士に相談しよう

共有物分割請求を弁護士に依頼するメリットと相談から解決までの流れについて解説しました。

本記事のまとめ
  • 共有者は民法第256条第1項の規定により、いつでも共有分割請求ができる
  • 共有物の分割方法の主要なものには「現物分割」「代金分割」「換価分割」がある
  • 共有物分割請求は共有持分の所有者であれば誰でもできるが、個人で行うのは難易度が高い
  • 共有物分割請求は調停や訴訟に発展しそうなトラブルを抱えている場合は、最初から弁護士に依頼するのがよい
  • 共有物分割請求には、土地家屋調査士や司法書士なども携わるケースがあるが、弁護士に依頼すれば他の専門家と連携してくれるため、ワンストップで手続きが進められる
  • 共有物分割請求を弁護士に依頼すると、法律の知識に基づいた適切な交渉や訴訟に発展した際の裁判手続きを代行してもらえる
  • 弁護士は他の共有者との交渉を進めてくれるため、自分が矢面に立つ必要がなく、人間関係の悪化を防げる
  • 共有分割請求の弁護士に相談してから解決までの流れには、1.相談2.方針の検討3.交渉4.訴訟の提起5.共有の解消がある

弁護士は他の共有者から共有物分割請求を受けた場合の交渉も依頼でき、持分所有者が適正な対価を受けとれるようにサポートしてくれます。

不動産の共有状態は他の共有者とのトラブルの火種になるケースもあるため、共有物分割請求について弁護士に相談し、共有状態の早期解消を図りましょう。

弁護士法人アクロピースは、多数の共有物分割事件を扱ってきました

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この記事を執筆した人

弁護士法人アクロピース代表弁護士
遺産相続税理士法人アクロピース代表税理士
東京弁護士会・東京税理士会所属

私のモットーは「誰が何と言おうとあなたの味方」です。事務所の理念は「最高の法務知識」「最高の税務知識」のもとでみなさまをサポートすることです。みなさまが納得できる結果を勝ち取るため、法務と税務の両面から最後まで徹底してサポートしますので、不動産問題にお困りの方はお気軽に当事務所までご相談ください。

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