遺産分割の不動産評価の基準時は?重要な4つの評価方法を紹介

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相続分野を重点的に扱い、これまで累計7,000件以上の相続相談に対応してきました。遺産分割や遺留分、不動産を含む相続トラブルから、生前対策・遺言書作成まで幅広く経験しています。
「誰が何と言おうと依頼者の味方である」ことを信念に、スピードと実行力を重視した対応を心がけています。

相続時に遺言書が見つからなかった場合、相続人全員による遺産分割協議によって遺産の行方を決めることになります。

弁護士 佐々木一夫

この際、数ある遺産の中でも高額になりやすい不動産があると、その持ち分を巡って争いになることも珍しくはありません。

争いが起きやすい理由は、現金などのようにきれいな数字で分割できない点と、不動産には様々な評価方法があるという2点が主な理由です。

今回は、少しでも遺産分割協議をスムーズに進めるためにも、不動産の評価の基準時と、評価の方法について詳しく説明していきます。

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目次

遺産分割の不動産評価の基準時は?

不動産の価値というのは日々変動します。

そのため、遺産分割の不動産はまず、「いつの時点の評価なのか」を基準にするかが問題になります。 

具体的には、相続開始日(被相続人が死亡した日)を基準とするのか、遺産分割時を基準とするのかということです。

基本的に基準時は、遺産分割をする「今」の時点が基準となります。

不動産の価値は変わっていくため、相続開始日を基準にしてしまうと、相続人間で不平等になる可能性が考えられるからです。

弁護士 佐々木一夫

ですが、生前贈与や遺贈をされた場合や、遺留分がある場合については、相続開始時点を基準に算定すべきとされています。

状況によって遺産分割の不動産評価の基準時は変わりますが、実際の交渉や調停の場では、相続人同士の合意ができた評価時点・評価額をもとに進めていくことも多くなっています。

不動産の評価方法は1つではない

ここからは、不動産の評価方法について解説します。

実は、不動産というのは実勢価格(実際に市場で取引されている価格)だけとってみても、査定する業者によっては数十万円から時には数千万円の誤差が生じることがあります。

その他にも、以下でご説明する、「相続税路線価」「固定資産税評価額」「公示地価」といった評価方法があります。

そして、どの評価方法を選んでも、遺産分割協議において問題になることはありません。

しかし、評価方法が1つではないということは、不動産を相続する方からすれば評価額をなるべく下げたいと感じますし、相続しない方からすれば評価額は高いに越したことはありません。

この理由は、遺産分割の際に「代償分割(特定の相続人が財産を相続する代わりに、その者の財産をほかの相続人に与える分割方法)」を用いる場合、不動産の評価額を次第で各々の取り分に大きな違いが出てきてしまうためです。

弁護士 佐々木一夫

こうした理由からも、どの評価方法を用いるかについては、相続人全員でよく検討する必要があります。

不動産の4つの評価方法

それでは次に、主に4つある不動産の評価方法についてそれぞれ詳しく見ていきましょう。

実勢価格

実際に市場で取引される価格であるため、不動産の評価方法として用いられることが多くなっています。

ただし、上述したように査定する業者次第では金額に差が出てくることから、何社かの不動産鑑定業者に査定をお願いし、その中間を評価額として用いる方法がよく利用されています。

相続税路線価

相続税路線価とは、相続税を算出する際に基準として用いられる価格です。

相続税路線価は毎年改定されることから、相続が発生した年のものを用いることになります。

ただし、相続税路線価では土地の評価額しか算出できず、建物の評価はできない点に注意が必要です。

金額としては、おおよそ実勢価格の8割程度になることが多くなっています。

固定資産税評価額

固定資産税評価額とは、固定資産税路線価に従って算出される評価額です。

この固定資産税評価額は相続税路線価とは異なり、建物にも設定されている点がポイントです。

ただ、実勢価格のように不動産鑑定業者にお願いする必要はなく、その不動産の市町村役場にて入手できます。

金額としては、おおよそ実勢価格の7割程度になることが多くなっています。

公示地価

公示地価とは、全国の標準地に定められている地価のことです。

国土交通省が定めていて、不動産鑑定士による鑑定結果を基にしながら、毎年改定されています。

ただし、どこの土地にでも対応できるわけではなく、あくまでも標準地のみとなっています。

よって、公示地価をそのまま不動産評価額として利用するケースはほとんどありません。

あくまでも参考程度であると覚えておくと良いでしょう。

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遺産分割協議では実勢価格を用いるのがセオリー

このように、不動産には主に4つの評価方法がありますが、遺産分割協議では実勢価格を用いるのがセオリーとなっています。

実際に不動産を売却しようと思えば、用いられるのは実勢価格になることから、評価方法としては最も現実的です。

ただし、厳密に実勢価格を算出しようとすると不動産鑑定料もかかってしまうため、不動産業者による査定を活用する等、遺産分割協議の際は慎重に話し合っていくように心がけましょう。

遺産分割協議で不動産の評価を実施し解決した事例

相続人同士の調整を重ね、不動産の単独取得を実現した事例があります。

“被相続人Aさんの遺産は不動産と預貯金がありましたが、預貯金は少なく、不動産をめぐって問題が発生。依頼人である相続人BさんとCさんはAさん名義の不動産に住んでいましたが、相続人Dさんとの関係が悪く、ほぼ絶縁状態。BさんとCさんは不動産を売却せずに居住を続けることを希望し、弊所にご相談”

この事例の課題としては、

  • 不動産の評価額が遺産の預貯金額を大きく上回る
  • BさんとCさんが不動産を取得したいが、代償金の支払いが現実的に困難
  • Dさんとの関係悪化により交渉が難航する懸念

があげられます。

そこで

  • 専門家による不動産評価を行い、法定相続分に基づく代償金額を算出
  • 相続人間の感情的な対立を避けつつ、BさんとCさんが希望する不動産を相続できるよう交渉を重ねる
  • Dさんの被相続人Aさんからの生前贈与を考慮し、Dさんの理解を得る

というご対応をさせていただき、Cさんが不動産を相続するという内容で解決に至りました。

事例詳細については下記になります。さらに詳しく事例内容を知りたい方はぜひご覧ください。

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不動産の評価方法で揉めてしまったら?

不動産の評価方法について意見が折り合わず、揉めてしまう場合はいくらでもあります。

そういった場合は、ぜひ当事務所にご相談ください。

当事務所では、ご依頼者様のご希望を1つずつ丁寧に聞くことをモットーとしています。

そしてご希望をすべて把握した上で、遺産分割協議は可能な限り全員を集めて行うようにしています。

この理由は、全員が集うことによって効率よく話し合いができる点と、相続人が複数人いる場合、誰かが納得すれば、それに合わせて全員が納得するケースがよく見受けられるためです。

一人ずつ交渉していては、相手に好き放題言われてしまうこともありますが、全員が集うとなると好き放題に言えない雰囲気を作り出すこともできます。

特に不動産の評価方法や評価額を巡る争いの場合、お金が関わってくることから、人の前では強欲さを隠す方が多いのも現実です。

また、当事務所では遺産分割協議だけでなく、その後の相続税の納税や不動産の相続登記などのサポートも可能です。

1ヶ所ですべての手続きを終えられるのも当事務所の強みです。

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