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遺言書は、誰でも作成できる書面の一つです。
ただ、気を付けないと、遺言書がトラブルの引き金になることもあります。
死後、自身の財産を譲り渡すということは、譲り受ける方や相続人にとっては非常に大きな問題です。
この記事では、遺言書作成の注意点や書き方について解説します。
遺言書は自分でも作成できますが、有効な遺言書にするためには注意点があります。
トラブルの火種を残さないためにも、以下の点には必ず気を付けるようにしましょう。
遺言書を作成する際に必ず気を付けたいのが、誰が自身の相続人になるのかということ。
もちろん遺言書というのは、自身の相続人でないまったくの他人に財産を譲り渡すことも可能で、これを「遺贈」と言います。
他人に遺贈できるのであれば、誰が相続人かは関係ないのでは?と疑問に感じた方もいるのではないでしょうか。
実は、いくら遺言書でも特定の相続人が持っている「遺留分」を侵害することはできないのです。
遺留分とは、特定の相続人が最低限相続できる権利のこと。
これを無視した遺言書は、遺贈を受けた人(受遺者といいます)と遺留分を持つ相続人との間でトラブルになる危険が出てきてしまいます。
こんなことになってしまわないためにも、誰が自身の相続人になるのかを確認し、遺留分を侵害しない遺言書を作成しましょう。
遺言書を作成するのであれば、自身がどれだけの財産を保有しているかを把握しておく必要があります。
遺言書に記載されていた不動産を現実には保有していなかった、記載額ほど預貯金がなかったなど、あまり大雑把に作成すると、混乱を招く恐れがあるので注意しましょう。
特に不動産の場合は、ただ把握するだけでなく、しっかり特定できるように遺言書に記載しなければ、法的には無効と取り扱われます。
「〇〇県の山林」などといったように、自分では理解できていても、地番までしっかり特定されていなければ、まるで意味がないのだと覚えておきましょう。
そして、可能であればすべての保有財産について記載し、その行方を指定するのが理想です。
もちろん必ずそうしなければならないわけではありません。
しかし、残された相続人や受遺者を混乱させないためにも、保有財産をすべて把握し、その行方について記載しましょう。
自筆証書遺言は、1つでも不備があるとすべてが効力を失ってしまいます。
シビアに作成しなければならないのだと覚えておきましょう。
特に、以下の点には必ず気を付けるようにしてください。
自筆証書遺言は原則としてすべて自筆(手書き)で作成します。
一部をワープロやパソコンで作成したものは、自筆証書遺言ではなく、ただのメモ書きになってしまうため注意です。
もちろん年月日や署名といった内容以外の部分についてもすべて自筆(手書き)です。
もっとも、民法の改正により、自筆証書に相続財産の目録を添付する場合、この目録については自書ではなくワープロやパソコンで作成することができるようになりました。
ただし、この場合であっても守らなければならないルールがあるので注意が必要です。
自筆証書遺言作成後、やっぱり内容を変更したくなったり、一部を間違えて訂正したりしたい場合は、いっそのこと書き直してしまったほうが無難です。
というのも、遺言書には正しい訂正の仕方があり、それは若干煩雑なものとなっています。
単に二重線を引いてその上に書き直したり、矢印を書いた先に新しい内容を書き加えたりといったことは出来なくなっています。
遺言書は用紙1枚に内容のすべてが記載しきれない場合は、複数枚に渡っても問題ありません。
割印(複数枚の書類が一連であると示すためにページのまたがる部分に印鑑を押すこと)は必須ではありませんが、後に偽造したと言われないようにするという観点からすると、割印していた方が安心できるでしょう。
以上が、遺言書を作成する際に必ず気を付けたいことです。
しかし、実際にはどれだけ気を付けていても不備があることもあります。
自身の残した遺言が無事に実行されるかどうか、不安という方も多いのではないでしょうか?
こういった不安を抱えている方は、ぜひ当事務所にご相談ください。
当事務所であれば、自筆証書遺言に不備がないかチェックすることはもちろん、場合によっては公正証書遺言の作成をサポートすることも可能です。
また、当事務所の弁護士が遺言執行者となることも可能ですのでご相談ください。
弁護士法人アクロピース代表弁護士
東京弁護士会所属
私のモットーは「誰が何と言おうとあなたの味方」です。事務所の理念は「最高の法務知識」のもとでみなさまをサポートすることです。みなさまが納得できる結果を勝ち取るため、最後まで徹底してサポートしますので、相続問題にお困りの方はお気軽に当事務所までご相談ください。