公正証書遺言作成の弁護士費用は?依頼するメリットや照会請求の対象も解説

相続が発生した際に、遺言書の存否は、相続人(その他利害関係人)にとっては重大な問題となります。

生前に遺言書の有無について説明が行われていれば良いのですが、相続という問題を敬遠してしまう傾向が多く、また、関係当事者間において相続の話を先送りにしたまま実際に相続が発生してしまうのが実情です。

遺言書にもいくつかの種類がありますが、そのうち公正証書遺言の場合には、昭和64年1月1日以降に公証役場で作成された遺言書に関する情報(遺言者の氏名・生年月日・作成日等)がデータベース化された形で管理されているため、日本公証人連合会の遺言書検索システムを用いることにより、遺言書の存否の照会請求をすることができます。

今回は、公正証書遺言を作成する場合の弁護士費用や依頼するメリット、照会請求の対象について解説します。

目次

公正証書遺言を作成したい場合の弁護士費用は?

遺言書には、自筆証書遺言と公正証書遺言がありますが、弁護士に作成を依頼する場合は、どちらも10万円~20万円程度が相場となります。

公正証書遺言の場合は、公証役場に行く必要があるため、ここに日当や交通費等の実費が加わります。

さらに、複雑なケースや遺産額が多いケースなどは、遺言書作成費用が50万円を超える場合も考えられます。

また、事前の相談料や遺言書の保管をお願いした場合、遺言執行を依頼した場合には、それぞれに費用がかかることも覚えておいてください。

遺言書作成を弁護士に依頼するメリットは?

遺言書には厳しく決められた要式があります。

自分で作成することもできますが、不備があると無効になってしまう場合もあるため、注意が必要です。

弁護士に依頼する場合、実現したい遺言内容の書き方のアドバイスを受けながら、正しい方法で遺言書を作成することが可能です。

また、相続のトラブル防止や死後にトラブルが起こった場合の解決、遺言執行の依頼など、一連の流れを依頼できるため、安心といえるでしょう。

遺言書の存否の照会請求の対象や必要書類は?

被相続人が亡くなった後、相続人は遺言書の有無を調べることができます。

ここからは、照会請求の対象や必要書類についてご紹介します。

遺言書の存否の照会請求の対象となる遺言書

昭和64年1月1日以降に作成された遺言公正証書が対象となります。

遺言書の存否の照会請求をすることができる窓口

全国の公証役場が対象となります。

どこの公証役場で作成されたものであろうと、日本公証人連合会のデータベースで一元管理されているため、全国どこの公証役場でも、遺言公正証書の検索が可能です。

ただし、遺言書検索システムで検索できる情報は、遺言書の有無や遺言書が保管されている公証役場に限られますので、遺言書に記載されてある内容を確認したい場合には、実際に遺言書が保管されている公証役場の方へ遺言書の謄本の交付請求をする必要があります。

遺言書の存否の照会請求をすることができる方

  • ①遺言者本人
  • ②利害関係人(法定相続人・受遺者・遺言執行者等)
  • ③上記①ないし②の者から委任を受けた代理人

なお、遺言者本人の生存中は、遺言書の存否の照会請求や謄本の交付請求は、遺言者本人にしか認められず、推定相続人からの請求は認められていないため、注意が必要となります。

遺言書の存否の照会請求の際の主な必要書類

①遺言者本人が請求する場合

  • 遺言者本人の本人確認書類(運転免許証、印鑑証明書等)
  • 遺言者本人の実印

②利害関係人から請求する場合

  • 遺言者本人の死亡を証する書類(戸籍謄本等)
  • 利害関係を証する書類(相続人であることを確認できる戸籍謄本等)
  • 利害関係人の本人確認書類(運転免許証、印鑑証明書等)
  • 利害関係人の実印

遺言書の閲覧ないし謄本の交付請求の際の費用

  • 遺言書の閲覧を希望する場合:200円
  • 遺言書の謄本請求を希望する場合:証書の枚数×250円

※遺言書の検索自体については、費用はかかりません。

なお、自筆証書遺言については「遺言書保管制度」という制度ができました。

遺言者がこの制度を使えば、相続開始後、相続人・受遺者・遺言執行者等は、法務局で遺言書を閲覧したり、遺言書情報証明書の交付を受けることができます。

もっとも、この制度を使ったとしても、保管された遺言書の有効性が保証されるわけではないことに注意が必要です。

この記事がみなさまの参考になれば幸いです
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