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共有名義の不動産は売却できない?よくあるケースや原因別の解決法を弁護士が解説

「共有名義の不動産が売却できないときはどうすればいい?」
「自分の持分だけでも売却できないだろうか」
親から相続した実家や、夫婦で購入した共有名義の不動産を売却しようとしても、他の共有者との意見が合わず手続きがストップしてしまうケースは少なくありません。
共有名義の不動産は、全体を売却するには共有者全員の同意が必要です。自分の持分のみであれば単独で売却できますが、トラブルの原因になる可能性もあるため慎重に手続きを進める必要があります。
本記事では、共有不動産が売却できない典型的な原因から、あなたの状況に合わせた具体的な解決策と手順までをわかりやすく解説します。売却せず放置するリスクも踏まえ、現状の膠着状態を打破するための解決策を見つけましょう。
共有不動産全体の売却可否:全体売却には全員の同意が必須だが、自身の「共有持分」のみなら単独で自由に売却可能。
共有者が売却反対・音信不通時の対処法:反対理由に応じた粘り強い交渉や、家庭裁判所への不在者財産管理人選任申し立てが必要。
共有者が認知症・未成年の時の対処法:成年後見制度の利用や特別代理人を選任することで、適正に売却手続きを進められる。
全体売却ができない時の解決策:自身の持分のみの売却、土地の分筆、裁判所に委ねる共有物分割請求訴訟などの選択肢がある。
共有名義の不動産が売却できずにお困りの方は、弁護士法人アクロピースへお任せください。 累計約7,000件以上の相談実績に基づき、共有不動産・共有物分割請求について相談を受け付けております。
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共有名義の不動産は売却できない?

共有名義の不動産全体を売却するには、民法の規定により共有者全員の同意が不可欠となります(民法|第251条1項)。
共有物に対する行為は主に3つに分類されており、修繕などの保存行為は単独で、賃貸などの管理行為は持分の過半数で決定できる仕組みです。
| 行為の種類 | 具体的な内容 | 必要な同意の範囲 |
|---|---|---|
| 保存行為 | 建物の修繕、不法占拠者への明け渡し請求など | 各共有者が単独で可能 |
| 管理行為 | 新規の賃貸借契約(※短期のもの)、賃料の改定など | 持分価格の過半数 |
| 変更行為 | 不動産全体の売却、建物の取り壊しなど | 共有者全員の同意 |
不動産の全体売却は変更行為にあたります。共有者全員の同意が求められ、一人でも反対者がいると勝手に手放せません。
一方で、ご自身が所有する共有持分のみであれば、他の共有者の同意を一切得ることなく自由に売却することが可能です(民法|第206条)。
共有持分の売却については、次の記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
関連記事:共有持分は売却できる?同意なしで売れる理由や売却したらどうなるか、トラブル回避のポイントを弁護士が解説
弁護士 佐々木一夫監修者コメント
共有不動産全体の売却には共有者全員の同意が必要ですが、自身の持分のみであれば単独で売却可能です。
しかし、親族間の感情的な対立や音信不通などにより、手続きが難航して放置されるケースが後を絶ちません。
記事では行き詰まった状況を法的に打破するための具体的な手順やリスクを解説します。権利関係が複雑化する前に、ぜひ解決の糸口として参考にしてください。
共有名義の不動産を売却できない典型ケース
共有名義の不動産全体を売却しようとした際、手続きが頓挫してしまう理由はいくつか存在します。実務上、とくに頻繁に見受けられる典型的なケースは以下の4つです。
| 共有名義の不動産を売却できないケース | 具体例 |
|---|---|
| 共有者が売却に反対している | 売却金額への不満や感情的な対立がある |
| 共有者と連絡が取れない | 共有者が行方不明・音信不通で協議ができない |
| 共有者に意思能力がない | 共有者が認知症を患っている、または未成年である |
| 共有者の行為能力が制限されている | 共有者が未成年であり、単独で法律行為ができない |
これらの状況に陥ると、当事者同士の話し合いだけで解決することは非常に困難となります。



共有名義の不動産の売却手続きを進めるためには、それぞれの原因に応じた適切な法的手続きや交渉手段を選択しなければなりません。
関連記事:共有不動産の売却方法は?流れや共有名義買取の費用・税金を解説
【状況別】共有名義の不動産が売却できないときの対処法
共有不動産が売却できない原因によって、取るべき法的手続きや交渉のアプローチは大きく異なります。ここでは、代表的な4つの状況別に具体的な対処法と手続きの流れを詳しく解説します。
共有者が売却に反対している場合
共有者が売却に反対している場合、まずは相手の反対理由を正確に把握することが重要となります。単なる感情的な反発なのか、合理的な理由があるのかによって説得の方向性が変わるためです。
| 反対の理由 | 対処法 |
|---|---|
| 売却価格に不満がある | 複数の不動産会社の査定書や不動産鑑定士の評価を提示し、客観的な相場価格を証明する |
| 相手が住み続けたい | 相手に自分の持分を買い取ってもらう(代償分割)、あるいは家賃相当額を請求する |
| 感情的な対立が深い | 第三者である弁護士を間に挟み、冷静な協議を促す |
当事者同士の話し合いが平行線をたどる場合は、無理に説得を続けず、早めに専門家へ交渉を委ねるのも一つの有効な手段といえます。
共有者が音信不通・行方不明の場合
他の共有者と長期間連絡が取れず、現在の居場所すらわからない状態では、全体売却の同意を得ることができません。このようなケースでは、家庭裁判所へ不在者財産管理人の選任を申し立てる手続きが必要となります。
不在者財産管理人を選任して売却を進める大まかな流れは以下の通りです。
- 戸籍謄本や戸籍の附票を取得して住所履歴を確認する
- 捜索願受理証明書や「宛所尋ね当たらず」で返送された郵便物など、行方不明の事実を証する資料を別途収集して客観的に証明する
- 家庭裁判所へ不在者財産管理人選任の申し立てを行う
- 選任された管理人が、家庭裁判所から権限外行為の許可を得て不在者に代わり売却手続きを行う
これらの申し立てには複雑な書類作成や裁判所とのやり取りが伴うため、不動産や相続問題に強い弁護士のサポートを受けることを強くおすすめします。
サービス一覧
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共有者が認知症で意思確認ができない場合
共有者が重度の認知症などで判断能力を欠いている場合、そのままでは不動産の売買契約を有効に結ぶことができません。
不動産の売却を進めるには、成年後見制度を利用して家庭裁判所に法定代理人(成年後見人)を選任してもらう手続きが必須となります。
成年後見制度を利用して不動産を売却するときの注意点は以下のとおりです。
- 家庭裁判所への申し立てから後見人の選任まで、通常2〜4ヶ月程度(多くの場合、4か月以内)の期間を要する
- 対象物件が本人の居住用不動産である場合、後見人の判断だけでなく家庭裁判所の売却許可が別途必要
成年後見人は本人の財産を保護する立場であるため、単に他の共有者の都合だけでは売却が認められません。
特に居住用不動産の売却は本人の生活への影響が大きいため、裁判所の審査が厳格になる点に注意が必要です。
共有者に未成年者が含まれる場合
相続などにより共有者の中に未成年者が含まれる場合、原則として親権者が法定代理人として遺産分割協議や売却手続きを行います。
しかし、親権者と未成年者の双方が同じ不動産の共有者となる場合、利益相反行為に該当するため注意が必要です。この場合、以下の手続きを取らなければなりません。
- 家庭裁判所へ特別代理人の選任申し立てを行う
- 特別代理人の候補者(子どもの叔父・叔母などの親族、弁護士・司法書士などの第三者)を立てる
- 選任された特別代理人が未成年者に代わって遺産分割や売却に合意する
これらは、親が子どもの取り分を減らして自分の利益を図ることを防ぐための重要なルールです。



適正な手続きを踏まずに行われた売却は無効となる恐れがあるため、慎重な対応が求められます。
どうしても共有名義の不動産を売却できない時の解決策


共有者間で全体売却の合意が得られず協議が平行線をたどる場合でも、共有状態を解消して現金化する手段は存在します。
ここでは、不動産を売却できない状況を解決するための5つの方法を詳しく解説します。
ご自身の状況や優先すべき条件に合わせて、適切な解決策を選びましょう。
他の共有者に売却する
自身の共有持分を、すでに持分を所有している他の共有者へ買い取ってもらう選択肢があります。
とくに、相手が不動産の単独所有を望んでいる場合には、交渉がスムーズに進む可能性が高まるでしょう。第三者へ売却するよりも市場相場に近い価格で取引しやすい点は大きなメリットです。
ただし、相手方に買い取るだけの資金力がなければ成立しないという課題も存在します。
- 不動産会社や鑑定士による客観的な査定額を提示する
- 相手が住宅ローンなどを利用できるかあらかじめ確認する
- 親族間であっても後々のトラブルを防ぐために売買契約書を作成する
適正な価格で譲渡しないと贈与税の対象となる恐れがあるため、専門家を交えて慎重に進めることが大切です。
共有者全員で売却する
共有不動産の売却において、共有者全員の同意を取り付けてから、不動産全体を市場で売却する方法は、最も理想的といえます。
物件本来の価値で売り出すことができるため、持分のみを売却するよりも手元に残る金額が大きくなる傾向にあるためです。
| メリット | ・市場相場に沿った適正価格(高値)で売却しやすい ・一般の買い手がつきやすく早期売却も見込める |
|---|---|
| デメリット | ・一人でも反対するとその時点で手続きがストップする ・売却活動の代表者を誰にするかや条件面で揉めやすい |
このように、共有不動産を全員で売却する方法は、金銭的な見返りは最大化される反面、足並みを揃える負担は伴います。
共有者同士の意見の対立を防ぐためにも、事前に最低売却価格などの条件をすり合わせておく作業が欠かせません。
関連記事:共有名義のマンションを売却するには?売却方法や費用・注意点を弁護士が解説
土地を分筆して売却する
対象となる不動産が広めの土地である場合、一つの土地を持分割合に応じて複数に切り分ける「分筆」が有効です。
分筆によってそれぞれの単独名義に変更すれば、他の共有者の意向に縛られることなく自由なタイミングで売却できるようになります。
ただし、土地を分筆する場合は以下の3点に注意が必要です。
- 建築基準法第43条により、接道義務(幅員4m以上の道路に間口2m以上接しているか)を満たさないと新たに建物を建てられない
- 土地の形状がいびつになると、本来の資産価値が大きく下落する
- 測量や境界確定、登記手続きに数十万円単位の費用と長い時間がかかる
単独名義になることで精神的な負担からは解放されますが、切り分け方によってはかえって売りづらくなるリスクも伴います。
事前に土地家屋調査士や不動産会社へ相談し、分筆後の価値を見極めることが不可欠です。
共有物分割請求訴訟を提起する
共有物分割請求訴訟とは、共有名義不動産の分割の可否・方法を裁判所の判断に任せる訴訟を指します。
当事者同士の協議が完全に決裂してしまった場合、裁判所へ申し立てて法的に共有状態を解消させるための最終的な手段です。判決が下されれば、相手がどれほど強硬に反対していても、強制的に決着をつけることが可能となります。
裁判所が命じる分割方法には、主に以下の3種類が定められています。
| 分割方法の種類 | 概要 |
|---|---|
| 現物分割 | 土地を物理的に切り分けて各自の単独所有とする |
| 代償分割 | 一人が不動産を取得し、他の共有者へ現金(代償金)を支払う |
| 換価分割 | 不動産を競売などで強制的に売却し、得られた現金を分け合う |
この裁判は法的な専門知識が求められるうえに、解決まで1年以上の期間を要することも珍しくありません。
裁判所の判断が必ずしも自身の希望通りに落ち着くとは限らないため、訴訟に踏み切るべきかは弁護士と綿密に協議して判断するべきでしょう。
不動産における不公平や不動産関係者のトラブルでお悩みの方は、
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買取業者への売却
面倒な交渉や法的手続きを一切省き、自分自身の共有持分のみを専門の不動産買取業者へ直接売却してしまう方法もあります。
他の共有者から同意を得る必要がないため、最短数日から数週間程度で現金化できるという圧倒的なスピード感が最大のメリットです。煩わしい人間関係のトラブルから即座に抜け出したい方にとっては、有力な選択肢となるでしょう。
ただし、自分の持分のみを買取業者へ売却する場合は以下の点に注意が必要です。
- 持分の理論値(市場価格×持分割合)と比べて、買取価格がさらに30〜50%程度割り引かれることが多く、半値以下になるケースもある
- 悪質な業者を選ぶと、他の共有者に強引な営業をかけられる恐れがある
- 売却後に他の共有者から恨みを買うなど、親族間の関係性がさらに悪化しやすい



手軽さと引き換えに経済的な損失は大きくなるため、他の手段がどうしても取れない場合の最終的な選択肢として検討することをおすすめします。
関連記事:共有持分買取業者への売却で起こりうるトラブル・トラブル回避法
共有不動産を売却できないまま放置するリスク
共有名義の不動産を売却できないからといって、そのまま放置することは大変危険です。時間の経過とともに、以下のような重大なリスクを抱え続けることになります。
- 固定資産税や管理費などの金銭的な負担が継続する
- 建物の老朽化による資産価値の下落や倒壊リスクが生じる(倒壊によって第三者に損害を与えた場合は、民法第717条に基づく損害賠償責任を共有者全員が負う可能性もある)
- 数次相続の発生により共有者が増加し、権利関係がさらに複雑化する
売却の決断を先延ばしにしても、決して状況が好転するわけではありません。



世代交代によって関係者が増えると合意形成は著しく困難になるため、事態が深刻化する前に共有状態の解消に向けた対策を講じることが不可欠となるでしょう。
共有名義の不動産売却をめぐるトラブル対策は弁護士に相談を


共有名義の不動産売却をめぐるトラブルで困ったとき、どう対応すべきかわからないときは、不動産に強い弁護士に相談しましょう。不動産の共有トラブルがあると、兄弟姉妹や夫婦など、身内でも関係が壊れてしまうことがあります。
弁護士に早く相談すれば「共有状態にしない方法」や「共有状態を解消する方法」がわかり、未然にトラブルを防ぐことができ、持分売却後の正しい対処方法も教えてもらえます。
たとえば、次のようなトラブルがある場合は、早く弁護士に相談すべきです。
- 共有者と不仲で話し合いができない
- 共有者の一人が住み続けている
- 売却に強固に反対する共有者がいる
- 住んでいないのに税金を払わされ続けている
上記のような場合は、自分の持分のみを売却し、共有関係から離脱した方がよい場合もあります。
弁護士法人アクロピースなら、共有不動産に強く、交渉・裁判手続きはもちろん、その後の税務・登記手続きまですべてお任せいただけます。



共有名義の不動産売却をめぐるトラブル対策については、次の記事で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。
関連記事:共有持分買取業者への売却トラブル回避法!共有持分を現金化する際にすべきこと
共有名義の不動産の売却に関するよくある質問
共有不動産は勝手に売却できますか?
共有不動産そのものを単独で勝手に売却することはできません。 民法により、共有物全体の売却には原則として共有者全員の同意が必要と定められているためです。
共有不動産を手放すための方法は以下のとおりです。
- 自身の共有持分のみを第三者へ単独で売却する
- 共有者全員の合意を形成してから物件全体を売却する
- 協議が不調な場合、裁判所に共有物分割請求を申し立てる
当事者間での話し合いがまとまらない、あるいは協議自体ができない場合でも、裁判手続きを利用すれば現物分割や競売といった解決を図ることが可能です。
共有名義のマンションを売却すると税金はいくらかかりますか?
税額は一律ではなく、各共有者の持分に応じて算出された譲渡所得(売却益)を基準に計算されます。
適用される税率は、売却した年の1月1日時点における所有期間によって大きく異なります。
| 所有期間の区分 | 適用される税率の目安 |
|---|---|
| 長期譲渡所得(5年超) | 約20%(所得税15%+住民税5%等) |
| 短期譲渡所得(5年以下) | 約39%(所得税30%+住民税9%等) |
上記の税率には、所得税と住民税のほかに復興特別所得税の相当分が含まれています。売却によって利益が生じた場合は、この区分に沿って正しく申告しなければなりません。
なお、居住用のマイホームを売却した際の3,000万円の特別控除は、共有者全体で3,000万円ではなく、要件を満たす共有者一人につき最大3,000万円まで個別に適用を受けられます。
関連記事:共有不動産の放棄と譲渡による贈与税の課税
共有持分を買取ってくれる買取業者の目的は何ですか?
買取業者の主な目的は、取得した持分を基に共有状態を解消し、最終的に不動産や持分を現金化して利益を得ることにあります。
業者が持分を買い取ると法的な共有者となるため、他の当事者へ以下のような行動を起こすのが一般的です。
- 全体売却に同意するよう改めて交渉を持ちかける
- 他の共有者が持つ持分を業者が買い取って単独所有を目指す
民法で認められた裁判手続き(競売による換価など)という確実な回収ルートが存在するため、業者はビジネスとして持分を買い取っています。
他の共有者との新たなトラブルに発展するケースも多いため、利用には慎重な判断が求められます。
まとめ|共有名義の不動産は共有者全員の同意が必須!トラブル発生前に弁護士へ相談しよう
共有名義の不動産は共有者全員の合意がないと売却できませんが、自分の持分は売却可能です。ただし共有持分のみの売却は共有者とトラブルになるケースもゼロではありません。
共有名義の不動産や持分の売却について不安があるときは、共有不動産の問題に強い弁護士に相談することをおすすめします。
共有不動産が売却できずにお悩みの方は、「弁護士法人アクロピース」にご相談ください。
不動産トラブルに精通した弁護士が、あなたの正当な権利を守り、共有状態の解消に向けて全力でサポートします。



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