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「夫が死亡したことを前妻の子に知らせたくない」「夫の財産を前妻の子に相続させたくない」とお考えの方もいるのではないでしょうか。
しかし、被相続人と親子関係が成立している限り、前妻の子には相続人となる権利があります。
前妻の子に相続させたくないという希望を叶えるためには、事前にしっかりと対策をとることが大切です。
前妻の子に遺産を相続させない方法や、前妻の子への相続でよくあるトラブルと対処法について解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
前妻の子の相続権について悩んでいる方は、相続問題に強い弁護士法人アクロピースにご相談ください。
初回60分の相談は無料です。
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離婚をすると親族関係は解消されるので、前妻には相続権がありません。
しかし、前妻との間に子どもがいる場合、前妻の子には相続権が認められます。
まずは、前妻の子の相続について、相続順位や相続の割合を知っておきましょう。
亡くなった人の法定相続人は、配偶者と血族です(民法886条~890条)。
配偶者は常に相続人となりますが、配偶者以外の血族については、民法で以下のように相続順位が決められています。
第1位:亡くなった人の子ども
第2位:亡くなった人の直系尊属(父母や祖父母など)
第3位:亡くなった人の兄弟姉妹
参考:国税庁「相続人の範囲と法定相続分」
前妻の子であっても、亡くなった人の子どもであることに変わりはありません。
そのため、前妻の子の相続順位は第1位となります。
相続人が配偶者と子どもの場合、子どもの相続割合(法定相続分)は、全体の2分の1です。
前妻の子も含め、子どもが2人以上いる場合は、2分の1の遺産を均等に分けることになります。
配偶者がすでに亡くなり、相続人が子どもだけの場合は、すべての遺産を子どもが相続します。
その場合も、前妻の子を含めた子ども全員で均等に相続するのが原則です。
遺留分の割合は、以下のように決められています(民法1042条1項)。
直系尊属のみが相続人である場合 | 3分の1 |
前号に掲げる場合以外の場合 | 2分の1 |
直系尊属のみが相続人である場合とは、亡くなった方の両親や祖父母のみが相続人である場合なので、前妻の子が相続人となる場合、遺留分全体は2分の1となります。
その遺留分を相続人それぞれの法定相続分で分けたものが、その相続人の遺留分となります。
遺留分とは、「一定の相続人に最低限認められた遺産の取り分」です。
たとえば、亡くなった人の財産が5,000万円、相続人が配偶者とその子ども1人、前妻の子ども1人の合計3人だった場合を考えてみましょう。
このとき、遺留分全体は、「5,000万円×1/22500万円」です。
この遺留分を法定相続人で分けることになります。
配偶者の法定相続分は2分の1、子は2人いますのでそれぞれ4分の1となります。
すると、前妻の子の遺留分は、「2500万円×1/4=625万円」となります。
仮に、前妻の子の遺留分が侵害された場合、625万円の範囲で実際に侵害された額の請求が可能です。
民法では、前妻の子にも父親の遺産を相続する権利が認められています。
しかし、さまざまな事情から「前妻の子に遺産を相続させたくない」とお考えの方もいるでしょう。
前妻の子に遺産を相続させない方法はあるのでしょうか。
ここからは、前妻の子に遺産を相続させないための具体的な方法を6つ紹介します。
前妻の子に相続させなくない場合、遺言書に前妻の子には遺産を一切相続させない旨の記載するのも一つの方法です。
ただし、遺言書に自分の意志を残したとしても、遺留分は残ります。
前妻の子から遺留分侵害額請求をされた場合は、遺留分である遺産の4分の1に相当する金額を支払う義務が発生します。
生前贈与とは、生きている間に財産を分け与える行為を指します。
贈与税への配慮は必要ですが、贈与する相手を自分で決められるというメリットがあります。
生きている間に財産を分配しておくことで相続財産を減らすことができます。
必然的に、遺産相続で前妻の子に渡る財産も少なくなるでしょう。
ただし、相続開始前10年以内の生前贈与は、特別受益として持ち戻しの対象となります(民法903条1項、904条の3)。
遺留分侵害額請求をする際の計算対象にもなるため注意してください(民法1043条1項、1044条)。
特別受益にあたる贈与については、以下の記事で詳しく説明しています。
父親名義の財産をできるだけ減らしておくと、遺産相続の対象となる財産が少なくなります。
相続財産を減らす方法は、生前贈与以外にもあります。
たとえば、現在の妻や子どもを受取人とした生命保険に加入し、保険料を支払うことでも相続財産を減らすことが可能です。
受取人が生命保険金を受け取る権利は、受取人であることにより生じるものであり、相続人だから受け取れるわけではありません。
生命保険に加入すれば、元々遺産として扱われる財産を遺産として扱われない財産へ変えることができるのです。
ただし、相続税の課税上は遺産として扱われること等には注意しましょう。
前妻の子と連絡が取れる場合は、遺留分放棄をお願いするのも一つの方法です。
相続人である前妻の子本人が家庭裁判所へ申し立てを行い、認められれば遺留分の放棄は可能です。
ただし、裁判所から遺留分放棄が認められるには、遺留分権利者である前妻の子が、代わりとなる何らかの対価を得ていることが条件となります。
金銭または不動産などの財産を渡さなければ、遺留分の放棄は難しいケースも多いです。
相続放棄の手続きは、被相続人である父親の死後3ヶ月以内に、前妻の子本人が家庭裁判所へ申し立てを行い、認められれば可能です。
前妻の子が自ら相続放棄の手続きをすれば、相続人としての権利はなくなるため、遺留分の請求も認められなくなります。
遺留分放棄や相続放棄は、前妻の子の協力が得られなければ難しい手続きです。
一方で、相続人廃除の手続きは、被相続人である父親の意思に基づいて行うことができます。
相続人廃除は、家庭裁判所に申し立てを行い、認められれば可能です。
ただし、申し立てをすれば、必ず認められるわけではありません。
民法では、相続人の廃除が認められる条件について、以下のように定められています。
“遺留分を有する推定相続人(相続が開始した場合に相続人となるべき者をいう。以下同じ。)が、被相続人に対して虐待をし、若しくはこれに重大な侮辱を加えたとき、又は推定相続人にその他の著しい非行があったときは、被相続人は、その推定相続人の廃除を家庭裁判所に請求することができる。”(民法892条)
相続人の廃除に正当な理由があるかどうかは、家庭裁判所が判断します。
「被相続人に対して虐待をしていた」「巨額の借金を繰り返し、それを肩代わりさせていた」などの重大な事項がない限り、相続人の廃除を行うのは難しいでしょう。
連絡先を知っているのにもかかわらず、「夫の遺産を相続させたくないから」「顔も見たくないから」などの理由で、前妻の子に相続の連絡をしないのはNGです。
遺産分割協議を有効に成立させるには相続人全員の同意が必要となり、当然ながら、相続人には前妻の子も含まれます。
後からトラブルになるのを防ぐためにも、父親の死亡と相続の開始については、前妻の子に連絡をして知らせるようにしましょう。
続いては、前妻の子への相続でよくあるトラブルと対処法について解説します。
「夫の死亡を伝えたいけれど、前妻の子の居場所がわからない」というケースは珍しくありません。
一般的に多いのが、父親だけが居場所を知っているパターンです。
前妻の子がいなければ遺産分割協議が成立しないため、できるだけ早く居場所を突き止める必要があるでしょう。
前妻の子の住民票上の住所は、夫の戸籍を遡り、前妻の子の戸籍の除票を取得することで知ることができます。
前妻の子と連絡が取れない状態では、遺産相続手続きを進めることができません。
「前妻の子と連絡が取れないから」という理由で、前妻の子抜きで遺産分割協議を行った場合は無効ですから、後でやり直しが必要になります。
トラブルに発展するのを防ぐためにも、住民票上の住所を調べてあらかじめ連絡を取っておくことが大切です。
前妻の子も含めて遺産分割協議を行う場合、相続した不動産の分割方法で揉めるケースも多いです。
特に、相続財産が不動産のみの場合、物理的に分けることが難しいため、以下のいずれかの方法を取る必要があります。
ただし、共有名義で不動産を相続してしまうと、単独での売却はできなくなるというデメリットがあります。
また、代償分割の場合は、代償金の支払いが必要なため、手続きが煩雑になるケースが多いです。
相続した不動産の使い道がない場合は、売却してその代金を分ける換価分割を選ぶのが良いでしょう。
生前贈与や遺言によって、現在の妻と子どもにすべての遺産を相続した場合でも、前妻の子には遺留分を請求する権利が認められます。
そのため、前妻の子から遺留分侵害額請求をされたら、支払わなければなりません。
前妻の子がいる場合は、相続時にその存在を無視することはできません。
子どもである以上は相続権が発生するため、被相続人の死亡を知らせずにその他の相続人のみで遺産分割協議をしても無効となってしまいます。
どうしても遺産を相続させたくない場合、遺留分侵害額請求を考慮した遺言書を残すのがベターでしょう。
予め、遺留分権利者に対しても遺留分相当額を渡す旨記載をしておくことで、遺留分侵害額請求を防ぐことができます。
また、前妻の子がいる場合の相続問題における以下のような手続きを進めていく際には、弁護士に相談することをおすすめします。
相続問題に詳しい弁護士なら、トラブルの発生を防ぎながら適切な対策を講じる方法をアドバイスしてくれるでしょう。
弁護士法人アクロピースでは、生前にできる相続対策や遺言書の手続き、遺産分割協議におけるトラブル解決など、経験豊富な弁護士が幅広く対応させていただきます。
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前妻の子にも相続権があるため、その存在を無視して相続手続きを進めることはできません。
どうしても遺産を相続させたくない場合には、生前に適切な対策をとっておきましょう。
前妻の子の協力が得られる場合、遺留分放棄や相続放棄をお願いすることは可能です。
しかし、本人との交渉や手続きについては、弁護士に依頼することをおすすめします。
弁護士法人アクロピースは累計300件以上の相談実績があり、相続問題に強い弁護士があなたに最適な解決方法をご提案します。
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東京弁護士会所属
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