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学費は特別受益になる?認められるケース・認められないケースを判例付きで解説【弁護士監修】

「兄は私立の医学部に進学させてもらったが、自分は高卒で働いた」
「姉だけが海外に留学させてもらったが、自分は地元の大学だった」
親が亡くなり相続が発生した時、このような過去の「学費の格差」が、兄弟間の深刻な不公平感として表面化することも少なくありません。
学費が特別受益になるかどうかは「扶養義務の範囲か、それを超える特別な援助か」によって決まります。
この記事では、子供の学費が相続において「特別受益」と見なされるかの判断基準を、弁護士が分かりやすく解説します。
ご自身の感じている不公平感が、法的に解消できるものなのか、ぜひ最後までご覧ください。
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学費が特別受益になるかの判断基準は「扶養義務の範囲を超えるかどうか」
学費が相続で特別受益にあたるかは「親の扶養義務の範囲を超えるかどうか」が最大の判断基準です。
しかし、どの範囲までが「扶養義務」かは、法律で明確に決まっていません。そのため、家庭の状況に応じて個別に判断する必要があります。
具体的には、以下の3つの基準が総合的に考慮されます。
本章では、この3つの判断基準について詳しくみていきましょう。
判断基準1. 被相続人(親)の資力と社会的地位
親が子に対して負う扶養義務の程度は、親自身の資力や社会的地位によって変動します。
法律上、親子の扶養は「生活保持義務」とされ、親が自分と同程度の生活を子供に保障する義務だと解釈されています。 そのため、親の資力や地位が高ければ、扶養として負担すべき教育費の範囲も広くなると考えられるのです。
逆に、親の資力が十分でないにも関わらず、特定の子供にだけ高額な教育費を支出した場合、「扶養の範囲を超えた」と判断されやすくなります。
例えば、同じ「私立大学の学費」でも、家庭の状況によって以下のように判断が分かれる可能性があります。
| 被相続人(親)の状況 | 学費援助の判断傾向 |
|---|---|
| 資力が豊富なケース (例:資産家、高収入の専門職) | 子供を私立大学に進学させることは当然の扶養と見なされやすい。 →特別受益にあたらない可能性が高い |
| 一般的な資力のケース (例:平均的な収入の会社員) | 他の兄弟が進学していない場合、特定の子供への高額な学費は「特別な援助」と評価されやすい。 →特別受益にあたる可能性がある |
親の職業も重要な考慮要素です。例えば、親が医師や大学教授である場合、その子供に高度な教育(医学部や大学院)を受けさせることは、その家庭の生活水準として当然の範囲内と判断されることもあります。
このように、絶対的な金額ではなく、その家庭の「当たり前」のレベルが問われるのです。
判断基準2. 他の相続人(兄弟)との公平性
特別受益の制度は、相続人間の実質的な公平を図るために設けられています。 そのため、他の相続人(主に兄弟姉妹)がどのような教育的援助を受けてきたかは、極めて重要な判断基準です。
親の資力が十分にあったとしても、特定の子供だけが突出した援助を受けていれば、それは「扶養の範囲を超えた特別な利益」と評価される可能性が高まるでしょう。
逆に、すべての子供が同程度の援助を受けていれば、それは単なる扶養義務の履行であり、不公平は生じていないと判断されます。 具体的に比較されるポイントは以下の通りです。
| ケース | 具体例 |
|---|---|
| 不公平と見なされやすい例 | ・長男のみ私立大学に進学し、次男は高卒で就職した。 ・姉のみ海外留学費用(数百万円)の援助を受け、妹は国公立大学で少額の援助だった。 |
| 不公平と見なされにくい例 | ・兄弟全員が、同程度(例:私立文系)の大学に進学した。 ・兄弟全員が、学費の代わりに開業資金や住宅資金など同等の援助を受けている。 |
学費の援助は、その子供の将来の経済力に直結する「生計の資本」としての側面が強い点が特徴です。
だからこそ、援助を受けられなかった他の兄弟との間に著しい格差が生じていないかどうかが、厳しく問われることになります。
相続の現場では、この「兄弟間の不公平感」が最も大きな争点となりやすいのです。
判断基準3. 援助された金額の大きさ
援助された学費の金額そのものの大きさも、扶養義務の範囲を超えるかを判断する客観的な材料となります。
親の資力や兄弟間の公平性を考慮してもなお、社会通念上「過大」といえる金額の援助は、特別受益と認定されやすい傾向があります。
例えば、親の扶養義務として当然に負担すべき教育費の範囲が、金額的に大きく逸脱している場合です。一般的な大学の学費と、6年間で数千万円にもなる私立大学医学部の学費とでは、その性質が異なると評価されることがあります。
以下に、金額による判断の傾向をまとめます。
| 援助の内容 | 金額の目安 | 判断の傾向 |
|---|---|---|
| 高校までの学費 | 年間数十万円~100万円程度 | 扶養義務の範囲内とされやすい |
| 一般的な私立大学の学費 | 4年間で400万円~600万円程度 | ケースバイケース(親の資力・兄弟間の公平性による) |
| 私立大学医学部・歯学部 | 6年間で2,000万円~5,000万円程度 | 扶養義務の範囲を超えると評価されやすい |
| 海外留学・大学院費用 | 年間数百万円~ | ケースバイケース(親の資力・兄弟間の公平性による) |
金額が大きければ大きいほど、それは単なる扶養の履行ではなく、「生計の資本の贈与」(将来の基盤となる財産の前渡し)としての性質が強くなります。
逆に、大学受験のための予備校費用や、短期留学、習い事の費用などは、金額的に比較的小さいため、扶養の範囲内と判断されることがほとんどです。
弁護士 佐々木一夫援助された金額の大きさは、それが「特別な援助」であったことを示す重要な指標となります。
関連記事:【弁護士監修】生前贈与は特別受益になる?認められるケースや持ち戻しの計算方法を解説
学費が特別受益として認められやすいケース
どのような学費が「扶養義務の範囲を超える」と判断されやすいかは、家庭の状況によって最終的な判断が異なります。
本章では、一般的に「特別な援助」と評価されやすく、特別受益の主張が検討される代表的な3つのケースを紹介します。
大学の学費(私立文系・理系)|ケースバイケース(親の資力次第)
大学の学費(私立文系・理系)は、特別受益の判断が最も分かれるポイントです。
現代では大学進学が一般的になりつつあります。 親の資力や社会的地位から、大学進学費用を「扶養の範囲内」と見なす家庭も増えました。
しかし、家庭の状況や他の兄弟とのバランス次第で、判断は真逆になります。 まさにケースバイケースであり、以下の2つの側面から総合的に判断されます。
| ケース | 詳細(判断の分かれ目) |
|---|---|
| 特別受益と認められにくいケース | 親に十分な資力があり、他の兄弟も同程度の大学に進学している。 |
| 特別受益と認められやすいケース | ・親の資力に比べて学費の負担が重い。・他の兄弟は経済的理由で進学を諦めている。 |
このように、大学の学費が特別受益になるかどうかは、親の資産状況や兄弟間の公平性によって、結論が大きく変わります。
参照:国税庁|No.4510 直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の非課税
私立大学医学部・歯学部の学費
私立大学の医学部・歯学部の学費は、特別受益として認められやすい典型的なケースです。
その最大の理由は、他の学部とは比較にならない金額の大きさにあります。私立大学の医学部・歯学部の6年間の総額は、数千万円に達することも珍しくありません。
この金額は、社会通念上、一般的な家庭の「扶養義務の範囲」を明らかに超えると評価されやすく、家庭環境に特別な事情(親自身が医師であるなど)がない限り、扶養の範囲と見なすのは困難です。
他の兄弟が同等(数千万円規模)の援助を受けていない限り、その高額な学費は「生計の資本の贈与」として特別受益にあたる可能性が極めて高いでしょう。
関連記事:遺贈は特別受益になる?該当するケースを弁護士が解説
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学費が特別受益として認められない・認められにくいケース
学費の援助が必ずしも特別受益になるわけではありません。 逆に、特別受益として法的に認められにくいケースも存在します。これらは主に「親の扶養義務の範囲内」と強く判断される場合です。
あるいは、特別受益の要件を満たしていても、法的な手続き上の問題で主張が通らない場合が該当します。 ご自身のケースがこれらに当てはまらないか、以下の4つのパターンを確認しましょう。
高校までの学費・予備校の費用
義務教育(小中学校)の学費は特別受益にあたりません。これに加えて、高校までの学費も原則として「扶養義務の範囲内」とされます。
現在の日本では、高校進学率が極めて高い水準にあります。 この社会通念から、高校教育は準義務教育的なものと捉えられているのです。 そのため、たとえ私立高校の学費が公立よりも高額であったとしても、それをもって「特別な援助」と評価される可能性は低いでしょう。
大学受験のための予備校の費用についても同様です。 これは大学進学(扶養)のための準備行為と見なされます。
したがって、兄弟間で予備校の費用に差があっても、特別受益として主張することは難しいのが実情です。
証拠不足で「扶養の範囲内」と判断されるケース
特別受益を法的に主張する側には、その事実を証明する「立証責任」があります。 「兄は医学部に行かせてもらったはずだ」という記憶や伝聞だけでは、主張は認められません。
もし相手方が「援助は受けていない」「自分で払った」と反論した場合、客観的な証拠がなければ水掛け論で終わってしまいます。
裁判所は証拠に基づいて判断を下します。 証拠が不十分な場合、特別受益の事実はなかったものとして扱われ、「扶養の範囲内」の援助であったと認定されてしまうのです。
- 被相続人(親)の口座から学校への振込履歴
- 学費の領収書(宛名が親になっているもの)
- 援助の事実がわかるメールや手紙
証拠がなければ、結果として「扶養の範囲内」の援助であったと扱われてしまう可能性が高いでしょう。
被相続人による「持ち戻し免除の意思表示」があるケース
被相続人(親)が、特定の学費援助を遺産分割の計算に含めないよう意思表示(持ち戻し免除の意思表示)をしている場合、学費が特別受益として認められにくいでしょう。
この意思表示が認められれば、学費が形式的に特別受益にあたるとしても、持ち戻し計算は行われません。
持ち戻し免除の意思表示の方法には、主に以下の2種類があります。
| 意思表示の種類 | 概要 |
|---|---|
| 明示的な意思表示 | 遺言書に「長男の医学部の学費は、特別受益として持ち戻しを免除する」と明確に記載するケース。 |
| 黙示的な意思表示 | 遺言書に記載がなくても、生前の言動や他の財産分与の状況から、免除の意思があったと合理的に推測されるケース。 |
ただし、この免除の意思表示があれば学費に関する争いが解決されるかというとそうではありません。 他の相続人の最低限の取り分である遺留分を侵害するほどの過大な援助であった場合、遺留分侵害額請求の対象となる可能性は残ります。
関連記事:特別受益は遺留分侵害額請求の対象になる?対象とならない時効についても解説
法改正(10年ルール)を知らずに主張の機会を失うケース
学費が特別受益にあたるかどうかという問題ではなく、法的な手続き上の期間制限の問題で認められないケースも考えられます。
2019年7月1日に施行された改正民法により、相続開始(親の死亡)の時から10年を経過した相続について、特別受益に関する民法の規定は適用しないことになりました。
つまり、相続開始(親の死亡)の時から10年を経過した相続については、原則として特別受益の主張ができなくなったのです。(民法904条の3)



相続開始(親の死亡)の時から10年の期限を過ぎると、たとえ高額な学費援助の証拠が揃っていても、法的にその権利を主張する機会自体を失ってしまうため、最大限の注意が必要です。
学費を特別受益として成立させるための証拠・立証ポイント
学費が特別受益にあたる可能性があっても、それを法的に成立させるには客観的な証拠が必要です。
「高額な学費を援助してもらっていたはずだ」という主張だけでは、認められません。扶養義務の範囲を超える特別な援助であったことを、証拠に基づいて立証する必要があります。
具体的には、以下のような証拠を収集します。
- 被相続人(親)の預貯金口座の取引履歴(振込履歴)
- 大学や専門学校が発行した領収書
- 学費の納付証明書
これらの資料で、学費の支払い時期と援助対象者の状況を明確にしましょう。
相手から「学費は本人の自己負担だった」と反論されるケースもあります。その場合、援助対象者の当時の収入状況(アルバイト収入など)も重要な判断材料です。高額な学費を自己負担できる資力がなかったことを示せれば、反論は難しくなるでしょう。
また、証拠が手元にない、または相手が資料開示に非協力的な場合もあります。その際は、以下のような法的な手続きを用いて証拠を収集する方法も検討します。
| 手続きの名称 | 概要 |
|---|---|
| 弁護士会照会 | 弁護士が所属する弁護士会を通じて、金融機関や学校などに情報を照会する制度。 |
| 調査嘱託 | (調停・裁判移行後)裁判所を通じて、金融機関などに情報の調査・報告を求める手続き。 |



学費の特別受益に関する立証は、専門的な判断を伴うため、証拠集めや主張の組み立てに不安がある場合は、弁護士への相談をおすすめします。
学費の特別受益に関する判例
学費が特別受益にあたるかの判断基準は、法律で明確に定められていません。そのため、実際の裁判所の判断(判例)は、ご自身のケースを考える上で重要な参考となります。
ここでは、学費の特別受益について判断が分かれた、対照的な2つの判例を紹介します。
【学費が特別受益と認められた判例】通常の範囲を超えた学費が特別受益として認められたケース
通常の修学期間を大幅に超える学費支出について、特別受益が認められた判例があります。(東京高決 平成17年10月27日)
| 項目 | 概要 |
|---|---|
| 事案 | ・被相続人(開業医)の子A・Bが共に医師・歯科医師を目指す ・Aは順調に医師国家試験に合格 ・Bは大学受験で3浪(予備校通学) ・Bは大学で5年間留年(通常6年制) ・Bは国家試験に2浪(予備校通学) |
| 裁判所の判断 | ・「通常の修学期間を超える学費・生活費」は特別受益に該当 ・扶養義務の範囲を超える特別な援助と認定 ・兄弟間の公平性から、通常を超える支出を問題視 |
| 結論 | 以下の費用が特別受益と認められた: ①大学受験予備校費(3年分):192万円 ②大学受験料(3年分):64万円 ③大学授業料(留年5年分):850万円 ④留年中の生活費(5年分):720万円 ⑤国家試験予備校費(2年分):380万円 ⑥国家試験浪人中の生活費(2年分):288万円 合計:2,494万円 |
この事案では、被相続人(親)が開業医という資産状況も考慮されましたが、それ以上に、通常の修学期間を大幅に超える費用負担が問題視されました。
裁判所は、Bの大学受験浪人(3年)、留年(5年)、国家試験浪人(2年)にかかった費用は、親の扶養義務の範囲を明らかに超える支出だと指摘しています。
兄弟Aが順調に医師資格を取得した一方、Bには通常の範囲を大幅に超える教育費が支出されました。
この兄弟間の著しい不公平を理由に、裁判所は通常の範囲を超える学費・生活費を「生計の資本の贈与」としての特別受益に該当すると結論付けました。
【学費が特別受益と認められなかった判例】大学院・海外留学費用が「扶養の一部」と認められたケース
被相続人(親)の高い資力と社会的地位が重視され、学費が特別受益と認められなかった判例もあります。(名古屋高裁 令和元年5月17日)
| 項目 | 概要 |
|---|---|
| 事案 | ・被相続人(親)は高額な資産家であった。 ・長女が大学、大学院(2年)、海外留学(約10年)の費用援助を受けていた。 ・他の相続人が、これらの費用を特別受益だと主張。 |
| 裁判所の判断 | ・被相続人の高い資力と、一家の高い教育水準に着目。 ・長女の成長に必要な費用として被相続人が許容していたと認定。 ・長女から学費の一部の自発的な返還があり、被相続人から返済の要求はなかった。 ・他の相続人も高学歴(一橋大、短期留学)であった。 ・家庭環境から、高度な教育は「親の扶養義務の一環」と判断。 |
| 結論 | 扶養の範囲内とし、特別受益には該当しない。(仮に特別受益でも、持戻免除の意思表示があったと認めるのが相当。) |
この事案の最大の特徴は、被相続人(親)が有する高い資力と社会的地位、そして家庭全体の教育水準の高さが考慮された点です。
裁判所は、長女が受けた大学院や約10年間の海外留学費用は高額であるものの、それは学者や通訳者として成長するために親が許容したものだと指摘しています。
また、他の相続人も一橋大学への進学や短期留学といった高度な教育を受けている点を踏まえ、長女への援助だけが著しく不公平を生むものとはいえないと判断しました。



この家庭環境においては、子供に高度な教育を受けさせることは「親の扶養義務の一環」であり、生計の資本の贈与としての特別受益にはあたらないと結論付けられています。
学費を特別受益として立証するための証拠の集め方
学費の特別受益を主張するには、客観的な証拠が何よりも重要になります。特別受益を立証するのに必要な証拠の収集ポイントは以下のとおりです。
| 収集する証拠の種類 | 収集方法とポイント |
|---|---|
| 1. 親の預金口座の取引履歴 | ・相続人として金融機関に開示請求(過去10年分目安)。 ・特定の相続人の進学時期と重なる高額出金がないか確認する。 |
| 2. 学費の振込明細・領収書 | ・被相続人の自宅などを捜索し、親名義の「振込明細」や「学校発行の領収書」を探す。 ・これらは学費負担の最も直接的な証拠となる。 |
| 3. 兄弟本人の銀行口座履歴 | ・親から兄弟本人へ「生活費」名目で学費相当額が送金された場合。 ・個人では開示請求ができないため、弁護士会照会を利用する。 |
| 4. 在籍証明・学費納入証明 | ・在籍の事実と学費の金額を証明する資料。 ・個人情報のため学校が開示に応じることは稀。 ・「弁護士会照会」や裁判所の「調査嘱託」を検討する。 |
| 5. 間接的な証拠 | ・直接証拠がない場合。 ・親の日記、家族間のメール/LINE(「学費ありがとう」等)、エンディングノートなどが、援助の事実を推認させる補助証拠となる。 |
感情的な主張で終わらせないためにも、このような証拠を系統立てて収集することが不可欠です。



特に、個人では収集が難しい証拠も含まれるため、必要に応じて弁護士のサポート(弁護士会照会など)も検討しましょう。
学費の特別受益に関するよくある質問
親が子供の学費を支払うと贈与税はかかりますか?
親が支払った子供の学費に、原則として贈与税はかかりません。
親が子の教育費を支払うことは「扶養義務」の範囲内と見なされるためです。
ただし、贈与税の対象外となるのは「教育費として通常必要と認められるもの」を「必要な都度」支払う場合です。学費名目で高額な金銭を受け取り、実際は学費以外(車の購入など)に使った場合は、贈与税の対象となる可能性があります。
生活費の援助は特別受益になりますか?
生活費の援助は、原則として特別受益にはなりません。生活費の援助(仕送り)は、学費以上に「扶養義務の範囲内」と強く判断されるためです。
ただし、その金額が不必要に高額(例:毎月100万円の仕送りなど)である場合は注意が必要です。
実質的に財産の前渡しと変わらないと評価される場合は、例外的に特別受益と見なされる可能性があります。
特別受益の証拠が全くない場合、主張はできないのでしょうか?
特別受益の証拠がない場合、主張を認めてもらうことは極めて困難です。
遺産分割調停や審判では、証拠に基づいて判断が下されます。「〇〇大学に行っていたはずだ」という推測だけでは、相手方が「自分でアルバイトして払った」と反論した場合、それを覆すことができません。
証拠がない場合の主張は、法的な意味を持ちにくいと考えるべきです。
まとめ|学費の不公平感は「証拠」と「スピード」で弁護士に相談を
子供の学費が特別受益にあたるかどうかは、「親の扶養義務の範囲を超えるか」という基準で判断されます。
- 親の資力や社会的地位
- 他の兄弟との公平性
- 援助された金額の大きさ
特に、私立医学部の学費などは、特別受益と認められやすい傾向にあります。しかし、どれだけ不公平を感じていても、それを裏付ける「証拠」がなければ、法的な主張は認められません。
また、相続開始から10年が経過すると主張自体ができなくなるため、「スピード」も重要です。



もし少しでも「うちの場合はどうなんだろう」「この不公平感を解消したい」といった疑問や不公平感を感じたら、証拠が散逸し、法的な期限を迎える前に、相続問題に詳しい弁護士へ相談することをおすすめします。
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